基礎科目・数学
div・rot・grad
10問H23・H25・H26・H27・H30・R1・R2・R3・R7
ベクトルの発散 div・回転 rot と、関数の勾配 grad の大きさを、偏微分して点の値を入れて求める問題がほぼ毎年出ます。
よく出る形
- ベクトル V=(Vx, Vy, Vz) の,ある点での発散 divV や回転 rotV を求める
- 関数 f(x, y) の,ある点での最急勾配の大きさ ‖gradf‖ を求める
- 流れの「連続の式(divV=0)」を満たす流速を選ぶ(平成26年度)
- 毎回,関数や点が変わり,求めるもの(div,rot,grad の大きさ,連続の式)が変わる。数字だけの入れ替えはほぼない
覚えること
- 偏微分 ∂/∂x:x 以外の文字を定数とみなして,x だけで微分すること
- divV = ∂Vx/∂x + ∂Vy/∂y + ∂Vz/∂z。足し算なので答えは1つの数
- rotV = (∂Vz/∂y − ∂Vy/∂z, ∂Vx/∂z − ∂Vz/∂x, ∂Vy/∂x − ∂Vx/∂y)。答えは3成分のベクトル(2次元なら ∂Vy/∂x − ∂Vx/∂y の1つ)
- gradf = (∂f/∂x, ∂f/∂y) は,いちばん急に増える向きのベクトル。その長さ √((∂f/∂x)2 + (∂f/∂y)2) が最急勾配の大きさ
- 水のように縮まない流れ(非圧縮性)は divV = 0
- なめらかな f では rot(gradf) = 0(勾配から作った流れにはうずがない)
- なめらかな V では div(rotV) = 0(うずから作った場には,わき出しも吸いこみもない)
- gradf は等高線(3次元では等位面)に垂直。接する向きではない
- 原点のまわりを回る流れ V=(−y, x, 0) では,rotV = (0, 0, 2),divV = 0
解き方
- まず答えの「形」を見る。div は数,rot はベクトル,‖gradf‖ は数(√ がつくことが多い)
- 必要な偏微分を1つずつ書き出す
- 最後に点の座標を代入する(先に代入すると微分できない)
- 係数を決める問題は,文字を含んだまま divV を計算し,「すべての点で0」になるように係数を決める
- 例:f=x2 + 2xy + 3y2 の点(1, 1)での ‖gradf‖(令和2年度)。∂f/∂x=2x + 2y で 4,∂f/∂y=2x + 6y で 8
- 上の続き:‖gradf‖ = √(42 + 82) = √80 = 4√5
- 例:V=(x, x2y + yz2, z3) の点(1, 3, 2)での divV(令和2年度)。1 + (x2 + z2) + 3z2 に x=1,z=2 を入れて 1 + 1 + 4 + 12 = 18
ひっかけ
- div の答えに3つ組のベクトルを,‖gradf‖ の答えに (4, 8) のようなベクトルを選ばない
- V そのものに点を代入しただけの値(偏微分を忘れた値)を選ばない
- 成分を足しただけ(4 + 8 = 12)で,2乗と √ を忘れた値を選ばない
- 勾配は等高線に接するのではなく,垂直
このテーマの過去問(このサイトに解説がある 5問)
- 令和7年度最急勾配の長さ(gradの大きさ)基礎科目 I-3-2解説を読む
- 令和3年度ベクトルの回転(rot)基礎科目 I-3-1解説を読む
- 令和2年度ベクトル場の発散(div)基礎科目 I-3-1解説を読む
- 令和2年度最急勾配の大きさ(grad)基礎科目 I-3-2解説を読む
- 令和元年度ベクトルの発散(div)基礎科目 I-3-1解説を読む
平成に出た同じテーマ(5問)
このサイトにはまだ解説がありません。年度と題だけです。
- 平成30年度ベクトル場の発散と回転
- 平成27年度勾配ベクトル
- 平成26年度非圧縮性流れの連続の式
- 平成25年度ベクトル場の回転(rot)
- 平成23年度ベクトルの発散(div)