div・rot・grad 想定問題 3
なめらかなスカラー関数fとなめらかなベクトル場Vについての次の記述(ア)~(エ)の正誤の組合せとして,最も適切なものはどれか。ただし,3次元直交座標系(x, y, z)で考え,回転は rotV=(∂Vz/∂y-∂Vy/∂z, ∂Vx/∂z-∂Vz/∂x, ∂Vy/∂x-∂Vx/∂y) とする。
(ア)どんな関数fについても,勾配gradfの回転rot(gradf)は,すべての成分が0のベクトル(零ベクトル)になる。
(イ)どんなベクトル場Vについても,回転rotVの発散div(rotV)は0になる。
(ウ)点Pでの勾配gradfは,点Pを通るfの等高線(3次元では等位面)に沿う向き,つまり接する向きを向く。
(エ)原点のまわりを回る流れ V=(-y, x, 0) では,どの点でも rotV=(0, 0, 2),divV=0 である。
アイウエ
解説
ポイント
grad・div・rot を組み合わせたときの決まりと,勾配の向きの意味を問う問題です。
考え方と解き方
rot(grad) = 0 と div(rot) = 0 は組で覚えます。勾配は等高線に垂直です。
ア:正しい。gradf の rot の z 成分は ∂2f/∂x∂y − ∂2f/∂y∂x です。なめらかな関数では微分の順番を入れかえても同じなので 0 です。ほかの成分も同じです。
イ:正しい。div(rotV) を書き出すと,同じ2階微分が + と − で1組ずつ出て打ち消し合い,0 になります。
ウ:誤り。gradf は,f がいちばん急に増える向きで,等高線に垂直です。接する向きではありません。
エ:正しい。V = (−y, x, 0) では rotV の z 成分が ∂x/∂x − ∂(−y)/∂y = 1 − (−1) = 2,ほかは 0 で (0, 0, 2)。divV = 0 です。答えは ア 正,イ 正,ウ 誤,エ 正
覚えておくこと
- なめらかな f では rot(gradf) = 0(勾配から作った流れにはうずがない)(テキスト・覚えること)
- なめらかな V では div(rotV) = 0(うずから作った場には,わき出しも吸いこみもない)(テキスト・覚えること)
- gradf は等高線(3次元では等位面)に垂直。接する向きではない(テキスト・覚えること)
- 原点のまわりを回る流れ V=(−y, x, 0) では,rotV = (0, 0, 2),divV = 0(テキスト・覚えること)
類似する過去問:令和3年度 基礎科目 I-3-1、平成30年度 基礎科目 I-3-2、令和2年度 基礎科目 I-3-2
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