基礎科目・設計・品質管理
期待値と総コスト最小
6問H29・H30・R1・R1再・R4
「損失の期待値+かかる費用」を最小にする安全率や発注量,期待値でよい計画案を選ぶ計算が出ます。
よく出る形
- 損傷する確率が安全率 x で変わるとき,期待損失額と製造コストの合計を最小にする x を求める
- 検査回数や発注量を選んで,費用の合計を最小にする
- 将来の条件ごとの確率と便益の表から,「期待便益 − 費用」が最大の案を選ぶ
- 毎回,式の形や求めるものが変わる。数字だけの入れ替えはほぼない
覚えること
- 期待値 =(起きる確率 × そのときの金額)の合計。確率の合計は1
- 期待損失額 = 損傷が起きる確率 × 損失額
- 総コスト = 期待損失額 + 製造コスト。一方が増えると他方が減るので,ちょうどよい所で最小になる
- 最小の所では,微分(グラフの傾き)が0になる
- 経済的発注量:q = √(2kd ÷ h)(k:1回の発注費用,d:年間の需要,h:1個を1年持つ費用)。このとき発注費用と在庫維持費用が等しい
- 年間の発注費用 = 1回の発注費用 × 発注回数。在庫維持費用 = 1個の維持費用 × 平均在庫量(q ÷ 2)
- 期待値基準:確率をかけて足した値が最大の案を選ぶ。平均的にいちばん得な案
- マクシミン基準:各案の最悪の場合の利益をくらべ,それが最大の案を選ぶ。確率は使わない慎重な選び方
解き方
- 総コストを x(または q)の式にする
- 微分して0とおき,x を求める。微分が苦手なら,選択肢の値を全部代入してくらべてもよい
- 例:損傷確率 1/(1+x),損失 9億円,製造コスト x億円 → C(x) = 9/(1+x) + x。微分して0とおくと (1+x)2 = 9,1+x = 3 より x = 2
- 確かめ:x = 2 で 3 + 2 = 5億円,x = 3 で 2.25 + 3 = 5.25億円。x = 2 のほうが小さい
- 計画案を選ぶ問題は,案ごとに「利益 × 確率」を足して期待値を出し,くらべる。表が便益(費用を引く前)なら,費用を引いてからくらべる
ひっかけ
- 便益の期待値だけで選ばない。費用を引いた値でくらべる
- (1+x)2 = 9 から x = 3 にしない。1+x = 3 なので x = 2(「1+」を忘れない)
- 最小の費用を問われたら,発注量 q を答えにしない。q を式に戻して費用を出す
- 平均在庫量は q ではなく q ÷ 2
このテーマの過去問(このサイトに解説がある 4問)
- 令和4年度総コスト最小の安全率基礎科目 I-1-4解説を読む
- 令和4年度期待価値で選ぶ計画案基礎科目 I-1-6解説を読む
- 令和元年度(再試験)総コストを最小にする安全率基礎科目 I-1-5解説を読む
- 令和元年度経済的発注量(在庫管理)基礎科目 I-1-2解説を読む
平成に出た同じテーマ(2問)
このサイトにはまだ解説がありません。年度と題だけです。
- 平成30年度検査回数と総費用の最小化
- 平成29年度デシジョンツリーの期待損失額