期待値と総コスト最小 想定問題 3
ある事業について4つの案A~Dがあり,将来の景気(好況・普通・不況)によって得られる利益(便益から費用を引いた値)が下の表のように変わる。各景気の起こる確率は,好況30%,普通50%,不況20%と予測されている。利益の期待値が最も大きい案を選ぶ考え方(期待値基準)と,各案の最悪の場合の利益をくらべ,それが最も大きい案を選ぶ考え方(マクシミン基準)のそれぞれで選ばれる案の組合せとして,最も適切なものはどれか。
表 景気ごとの利益(単位:億円)
案A:好況 10/普通 4/不況 -6
案B:好況 6/普通 4/不況 1
案C:好況 3/普通 3/不況 3
案D:好況 14/普通 2/不況 -10
期待値基準マクシミン基準
解説
ポイント
期待値基準とマクシミン基準で,選ばれる案がちがうことを確かめる問題です。
考え方と解き方
期待値基準は,確率をかけて足した値が最大の案です。
マクシミン基準は,各案の最悪の場合の利益が最大の案です。確率は使いません。
- 案A:10×0.3 + 4×0.5 + (−6)×0.2 = 3.8億円。最悪は −6億円
- 案B:6×0.3 + 4×0.5 + 1×0.2 = 4.0億円。最悪は 1億円
- 案C:どの景気でも3億円なので,期待値は3.0億円。最悪は 3億円
- 案D:14×0.3 + 2×0.5 + (−10)×0.2 = 3.2億円。最悪は −10億円
- 期待値が最大なのは案B(4.0億円)。最悪の場合が最大なのは案C(3億円)。答えは ① 案B,案C
ほかの選択肢
④(期待値で案D):好況の利益は最大ですが,不況の −10億円がひびいて,期待値は3.2億円。案Bの4.0億円に届きません。
⑤(マクシミンで案D):最悪の場合が −10億円で,4案の中でいちばん悪いので,マクシミンでは選ばれません。
覚えておくこと
- 期待値 =(起きる確率 × そのときの金額)の合計。確率の合計は1(テキスト・覚えること)
- 期待値基準:確率をかけて足した値が最大の案を選ぶ。平均的にいちばん得な案(テキスト・覚えること)
- マクシミン基準:各案の最悪の場合の利益をくらべ,それが最大の案を選ぶ。確率は使わない慎重な選び方(テキスト・覚えること)
類似する過去問:令和4年度 基礎科目 I-1-6、平成29年度 基礎科目 I-1-3
テキスト「期待値と総コスト最小」を読む