総コストを最小にする安全率
解説
ポイント
期待損失額と製造コストを足した総コストを式にして,微分で最小になる安全率を求める問題です。
考え方と解き方
総コスト C(x)=90/(1+4x)+10x(億円)です。
いちばん小さくなる所では,傾き(微分)が0になります。
- 期待損失額=(損傷する確率)×(損失額)=90/(1+4x)
- C(x)=90(1+4x)-1+10x と書いて x で微分します
- (1+4x)-1 の微分は -4(1+4x)-2 なので,C′(x)=-360/(1+4x)2+10
- C′(x)=0 とおくと,(1+4x)2=360÷10=36
- 1+4x>0 なので 1+4x=6,よって x=5/4=1.25(x≧1 を満たす)
- 確かめ:x=1.00 なら C=18+10=28.0,x=1.25 なら C=15+12.5=27.5,x=1.50 なら C=90/7+15≒27.9。答えは ② 1.25
ほかの選択肢
①(1.00):安全率を下げると製造コストは安くなりますが,壊れる確率が上がって期待損失額が増え,合計は 28.0 億円で 1.25 の時より大きくなります。
⑤(2.00):丈夫にしすぎると期待損失額は減っても製造コストが 20 億円に増え,合計は 30.0 億円になります。
覚えておくこと
- 期待損失額=(損傷が生じる確率)×(損失額)
- 総コスト=期待損失額+製造コスト。最小にする x は,微分して0とおいて求める
- a/(1+bx)+cx の形なら,微分して0とおくと (1+bx)2=ab/c になる
- 微分で出した x が,問題の条件(x≧1 など)を満たすか確かめる
出典:令和元年度(再試験) 技術士第一次試験 基礎科目 I-1-5(公益社団法人日本技術士会) ジャンル:設計・品質管理