基礎科目・生物
タンパク質と酵素
5問H30・R1・R4・R5・R6
ペプチド結合・ジスルフィド結合が共有結合であること、疎水性の部分が内側に集まること、等電点、酵素が活性化エネルギーを下げる生体触媒であることが出ます。
よく出る形
- タンパク質の構造と性質についての記述から,正しいものを選ぶ
- アミノ酸の数・側鎖・ペプチド結合・等電点を空欄に入れる(令和元)
- タンパク質・酵素や,アミラーゼなどが分解するものを空欄に入れる(令和5)
- 酵素について,非極性の側鎖・至適温度・無機触媒との違い・活性化エネルギー・リパーゼの記述から,適切なものを選ぶ(令和4)
- 毎回,定番の記述の1か所を反対にした文がまざる
覚えること
- タンパク質は20種類のアミノ酸がペプチド結合でつながった高分子。生物のアミノ酸はほとんど L 体
- アミノ酸の並び方(一次構造)は,DNA の塩基配列(mRNA の3つ組=コドン)で決まる
- ペプチド結合(カルボキシ基とアミノ基の間で水がとれてできる)とジスルフィド結合(システインの S−S)は共有結合
- 立体の形(高次構造)は,水素結合・静電相互作用・疎水性相互作用(非共有結合)とジスルフィド結合で保たれる
- 二次構造(αヘリックス,βシート)は,主鎖の C=O と N−H の間の水素結合で保たれる
- 水をきらう(非極性・疎水性の)側鎖は,水を避けてタンパク質の内側に集まる
- 等電点:全体の電荷が0になる pH
- pH が等電点より高いと負,低いと正に帯電する。電気泳動では,負のものは陽極(+極),正のものは陰極(−極)へ動く
- 酵素:タンパク質でできた生体触媒(有機物)。反応に必要なエネルギー(活性化エネルギー)を下げて反応を速める。平衡の位置は変えない
- 酵素は活性部位に基質(作用する相手)がはまって働く。決まった基質にだけ働く(基質特異性)
- 酵素の量が一定で基質を増やすと,反応の速さはやがて頭打ちになる(最大速度)
- 競争的阻害:基質に似た物質が活性部位を奪い合って妨げる。基質を十分に増やすと,阻害の影響は小さくなる
- 酵素には,よく働く温度(至適温度)・pH がある。熱で変性した酵素は,冷やしても元に戻らないことが多い
- 20℃以下や100℃近くで働く酵素もある(好熱菌など)
- アミラーゼ → デンプン,リパーゼ → 脂肪(エステル結合),プロテアーゼ → タンパク質,セルラーゼ → セルロースを分解する
- 抗体は異物にくっつくタンパク質で,触媒ではない
解き方
- 「共有結合か非共有結合か」を1つずつ確かめる
- 「内側か外側か」「L 体か D 体か」「下げるか上げるか」「正か負か」の向きを確かめる
- 酵素の記述は,「どこまでも」「必ず」「どの物質にも」のような言い切りに注意する
ひっかけ
- 「ペプチド結合は非共有結合」「ジスルフィド結合も非共有結合」は誤り
- 「非極性アミノ酸の側鎖は表面に多い」は誤り(内側)
- 「酵素は無機触媒」「活性化エネルギーを増加させる」は誤り
- 酵素は平衡の位置を生成物の側にずらさない
- 熱で変性した酵素が,冷やせば必ず元に戻るとは限らない
このテーマの過去問(このサイトに解説がある 4問)
- 令和6年度タンパク質の性質基礎科目 I-4-6解説を読む
- 令和5年度タンパク質と酵素基礎科目 I-4-5解説を読む
- 令和4年度酵素の性質基礎科目 I-4-5解説を読む
- 令和元年度タンパク質とアミノ酸基礎科目 I-4-6解説を読む
平成に出た同じテーマ(1問)
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- 平成30年度タンパク質の性質