適性科目・社会・政策
職場のハラスメント
8問H24・H25・H26・H27・H29・R1・R4・R6
パワハラの3要素、セクハラの判断基準と行為者の範囲、事業主の義務を問う問題です。
よく出る形
- ハラスメントに関する記述(ア〜オ,ア〜キ)の正誤を,○×の組合せや「適切なものの数」で答える
- パワハラの定義(行為者の範囲,優位性,業務の適正な範囲)と6類型の正誤
- セクハラの類型,行為者の範囲,対象となる労働者(派遣を含むか)の正誤。均等法・育児介護休業法とハラスメントの組合せもある
- 定番の記述の1か所を反対にした文が1本まざる。「それだけで当たる」「限る」のような言い切りの文は疑う
覚えること
- パワーハラスメントは,次の3つをすべて満たすもの(厚生労働省の指針):優越的な関係を背景とした言動/業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの/労働者の就業環境が害されるもの
- 「優越的な関係」は職務上の地位だけではない。専門知識や豊富な経験をもつ同僚・部下や,同僚・部下の集団による行為(抵抗や拒絶が難しいもの)も含む
- 客観的にみて業務上必要かつ相当な範囲で行われる指示や指導は,パワハラではない。本人が不快に感じただけでは決まらない
- 「就業環境が害される」かどうかは,平均的な労働者の感じ方(同じ状況で同じ言動を受けたら,社会一般の労働者が見過ごせない程度の支障を感じるか)で判断する
- パワハラの6類型:身体的な攻撃,精神的な攻撃,人間関係からの切り離し,過大な要求,過小な要求,個の侵害(これに限られるわけではない)
- 繁忙期に業務上の必要から通常より一定程度多い業務を任せることは,過大な要求に当たらない例。過小な要求は,能力とかけ離れた低い仕事を命じる,仕事を与えない,など
- 個の侵害:性的指向・性自認や病歴,不妊治療などの機微な個人情報を,本人の了解なく暴露することは該当する例
- 人前で人格を否定する言葉で大声で叱責する行為は,本人だけでなく職場全体のハラスメントになり得る
- パワハラ防止の雇用管理上の措置(相談体制の整備など)は,事業主の義務。大企業は2020年6月から,中小企業は2022年4月1日から。今はすべての事業主が対象
- 相談したことや,事実確認に協力したことを理由とする解雇などの不利益な取扱いは禁止
- セクシュアルハラスメントは「意に反する性的な言動」。相手がはっきり嫌と言ったか(意思表示)は条件ではない。同性間も対象
- セクハラの行為者は,事業主・上司・同僚・部下に限らず,取引先,顧客,患者やその家族,学校の生徒なども含む。取引先の事務所など仕事をする場所も「職場」
- 性的指向や性自認を話題にして指導する行為は,ハラスメントになり得る。業務上必要な配慮(例:妊婦の残業を減らす提案)はハラスメントではない
- セクハラ防止のための措置は,事業主の義務(努力目標ではない)。産休は,パートや派遣も含め,すべての女性労働者が対象
- 2026年10月1日施行の改正(2025年6月11日公布):カスハラ対策と,求職者等へのセクハラ対策が,すべての事業主の義務になった
- カスハラの3要素:顧客等の言動/その労働者の業務の性質その他の事情に照らして社会通念上許容される範囲を超えたもの/労働者の就業環境が害されるもの。パワハラの「業務上必要かつ相当な範囲」とは言葉が違う
- 「顧客等」には顧客のほか,取引の相手方,施設(駅,病院,学校,公共施設など)の利用者が含まれる。商品の不具合を伝えるなどの正当な苦情や要望はカスハラではない
- 求職者等(応募者,採用につながる活動の参加者,教育実習などの実習生)の求職活動等を,自社の労働者の性的な言動で妨げないための措置は,事業主の義務
解き方
- パワハラは3要素がそろっているかで判断する
- 判断は「相手が不快だったか」「相手が言ったか」ではなく,客観的に(業務上の必要と平均的な労働者の感じ方)
- 日付や義務かどうかの記述は,今の決まり(中小企業も義務,2026年10月1日から施行)に合うかを確かめる
- 「限る」「それだけで当たる」「すべて断る」のような言い切りは,指針の例と合うかを確かめる
ひっかけ
- セクハラは「意思表示がある場合に限る」としない
- 優越的な関係は,地位だけでなく専門知識や集団による行為も含む。「地位だけ」としない
- 中小企業は努力義務,としない。パワハラ防止の措置は2022年4月から義務
- 業務上必要な指導は,本人が強い不快感を覚えてもパワハラにならない
- 顧客からの苦情や要望を,内容にかかわらずすべてカスハラとして断る,としない
このテーマの過去問(このサイトに解説がある 3問)
平成に出た同じテーマ(5問)
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- 平成24年度職場のセクシャルハラスメント
- 平成25年度職場のパワーハラスメント
- 平成26年度職場のパワーハラスメント
- 平成27年度セクハラ・パワハラ
- 平成29年度職場のハラスメント