基礎科目・環境
生物多様性と条約
4問H28・R2・R5・R6
生物多様性条約・カルタヘナ議定書・外来種対策、日本の生物多様性の「4つの危機」、環境条約の名前と中身が出ます。
よく出る形
- 生物多様性条約,カルタヘナ議定書,名古屋議定書,外来種対策の記述から,誤りを選ぶ
- 生物多様性国家戦略2023−2030に書かれた,日本の生物多様性の記述(4つの危機など)から,不適切なものを選ぶ
- 環境条約・議定書の名前と,中身(守る対象)の組合せの誤りを選ぶ
- 定番の記述の1か所を反対にした文が1本まざる(「駆除が禁止されている」など)
覚えること
- 生物多様性条約:1992年の地球サミット(リオデジャネイロ)で署名が始まり,1993年に発効
- 目的は3つ:「生物の多様性の保全」「その構成要素の持続可能な利用」「遺伝資源の利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分」
- カルタヘナ議定書(2000年採択):遺伝子組換え生物が国境を越えて移動するときのルール
- 名古屋議定書(2010年採択):遺伝資源の利用で得た利益を公正に分け合うルール(ABS)
- 外来生物法(2004年):「特定外来生物」を指定し,飼育や輸入を規制し,防除(駆除)を進める法律
- 条件付特定外来生物:特定外来生物のうち,規制の一部を当分の間かけない種。アメリカザリガニとアカミミガメは2023年6月から条件付特定外来生物として規制され,家庭で飼い続けるのに許可は要らない
- 条件付特定外来生物でも,野外に放すこと,販売・頒布・購入,輸入などは許可なくできない
- 4つの危機:第1=開発や乱獲(人が手を入れすぎる),第2=里地里山などの利用の縮小・管理放棄(手を入れなさすぎる),第3=外来種や化学物質(人が持ち込んだもの),第4=気候変動
- 日本は固有種の比率が高く,爬虫類の約6割,両生類の約8割が固有種
- 愛知目標:2010年に名古屋のCOP10で採択された,2020年までの世界目標。20の個別目標で,陸域17%・海域10%を保全する目標があった
- 昆明・モントリオール生物多様性枠組:2022年12月,モントリオールのCOP15第二部で採択。愛知目標の後継で,2030年までに損失を止めて回復に向かわせる。23のグローバルターゲットがある
- 30by30:2030年までに陸と海の少なくとも30%を,保護地域とOECM(保護地域以外で生物多様性の保全に役立つ区域)で保全する目標
- 生物多様性国家戦略2023-2030:2030年までに損失を止めて回復へ転じさせる「ネイチャーポジティブ(自然再興)」が目標
- 日本の30by30:保護地域の拡充に加え,企業の森や里地里山などをOECMとして数えて達成を目指す
- 地域生物多様性増進法(2025年4月施行):活動の計画を国が認定し,認定された区域は自然共生サイトになる。守る活動だけでなく,回復・創出する活動も対象
- 条約の組合せ:ラムサール=湿地(水鳥の生息地),ワシントン=野生動植物の国際取引,モントリオール=オゾン層,バーゼル=有害廃棄物の越境移動,名古屋=遺伝資源の利益配分
解き方
- 「禁止されている」「利用拡大」「〜は含まれない」のように,原因や方向が逆になっていないかを見る
- 国家戦略の問題は,各記述が4つの危機のどれに当たるかを当てはめ,原因が合っているかを確かめる
- 条約の問題は,名前から守る対象を1語で言えるようにしておくと速い
- 数値の空欄は,愛知目標(2010年・名古屋・20)と昆明・モントリオール枠組(2022年・モントリオール・23)を取りちがえない
ひっかけ
- 外来種の駆除は禁止されていない。外来生物法は防除を進める法律
- 条約の目的は2つではなく3つ。利益の公正な配分も含まれる
- 里地里山の生息地が減った原因は,利用拡大ではなく利用の縮小(手入れ不足)
- ラムサール条約は森林ではなく湿地の保全
- 日本の30by30は,保護地域だけで達成するのではなく,OECMも数える
- アメリカザリガニ・アカミミガメは「家で飼うのはよいが,放してはいけない」
このテーマの過去問(このサイトに解説がある 3問)
平成に出た同じテーマ(1問)
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- 平成28年度生物多様性の保全