基礎科目・力学
ばねと棒のエネルギー
4問H25・H30・R1・R3
ばねや棒にたまるエネルギーを、「自然長からの伸び」と「(1/2)×力×伸び」で求める問題です。
よく出る形
- 荷重 P を受ける棒のひずみエネルギー
- つり下げたばねが単振動するとき,いちばん下の位置でばねにたまるエネルギー
- 重力の下でばねにつるした質点のつり合いと,全ポテンシャルエネルギー
- ばねの問題と棒の問題が出る。値を求める形と,式の正誤を選ぶ形がある
覚えること
- ばねのエネルギー U = (1/2)kx2。x は「自然の長さ(何もつるさないとき)からの伸び」
- つるした質点のつり合い:kx0 = mg なので x0 = mg/k
- つり合いの位置は,全ポテンシャルエネルギー(ばね + 重力)が最小になる位置
- 全ポテンシャルエネルギー:自然長の位置を基準に,下向きの伸びを x とすると (1/2)kx2 − mgx。最小値は −(mg)2/(2k)
- 棒の伸び λ = Pl/(EA),ひずみエネルギー U = (1/2)Pλ = P2l/(2EA)
- 単位体積あたりでは σ2/(2E)。これに体積 Al を掛けても同じ値
- つながった棒(段付き棒):荷重は同じ,伸びは部分ごとに求めて足し算。U = (1/2) × P × 全体の伸び
- カスティリアノの定理:U を荷重 P で微分すると,荷重点の荷重方向の変位(棒なら伸び Pl/(EA))になる
- つり合いの位置まで手で支えてゆっくり下ろすと,ばねにたまるのは重力がした仕事の半分。残りは手が受け取る
1 J = 1 N・m = 1,000 N・mm
解き方
- 例1:長さ l,断面積 A,ヤング率 E の棒に荷重 P。伸びは λ = Pl/(EA)
- 力は0から P まで比例して増えるので,仕事は三角形の面積 (1/2) × P × λ。U = P2l/(2EA)
- 数値例:P = 4 kN,l = 2000 mm,A = 100 mm2,E = 200 GPa = 2×105 N/mm2 なら,λ = 4000 × 2000 ÷ (2×105 × 100) = 0.4 mm
U = (1/2) × 4000 × 0.4 = 800 N・mm = 0.8 J
- 例2:ばね定数 k,質量 m,振幅 a の単振動。つり合いでの伸びは mg/k
- いちばん下ではさらに a 伸びて mg/k + a。U = (1/2)k(mg/k + a)2
- 段付き棒は,部分ごとに λ = Pl/(EA) を出して足す。単位は N と mm にそろえる
ひっかけ
- つり合いの位置からのずれ a だけで (1/2)ka2 としない(もともとの伸び mg/k を忘れている)
- (1/2) を忘れて P × λ としない
- σ2/(2E) に体積を掛け忘れない
- 段付き棒を,平均の断面積や1つの断面積で計算しない
- つり合いの位置を,全ポテンシャルエネルギーの最大とはしない(最小)
このテーマの過去問(このサイトに解説がある 2問)
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- 平成30年度ばね質点系のポテンシャルエネルギー
- 平成25年度棒の伸びとひずみエネルギー