ばねと棒のエネルギー 想定問題 2
一端を壁に固定した段付きの棒があり,他端に棒の軸方向の引張荷重20 kNを加えた。棒は,固定端側の長さ1,000 mm・断面積400 mm2の部分と,荷重側の長さ600 mm・断面積200 mm2の部分がつながってできており,どちらも同じ材料(ヤング率200 GPa)である。棒全体の伸びと,棒全体にたまるひずみエネルギーの組合せとして,最も適切なものはどれか。ただし,どちらの部分でも応力は断面に一様に生じ,材料は弾性の範囲にあるものとする。
棒全体の伸びひずみエネルギー
解説
ポイント
太さのちがう2つの部分がつながった棒を引っ張ったときの,全体の伸びとひずみエネルギーを求める問題です。
考え方と解き方
つながった棒では,どの部分にも同じ荷重 P が伝わります。伸びは部分ごとに λ = Pl/(EA) で出して足します。
- 単位をそろえる:P = 20 kN = 20,000 N,E = 200 GPa = 2×105 N/mm2
- 固定端側の伸び:20,000 × 1,000 ÷ (2×105 × 400) = 0.25 mm
- 荷重側の伸び:20,000 × 600 ÷ (2×105 × 200) = 0.30 mm
- 全体の伸び:0.25 + 0.30 = 0.55 mm
- U = (1/2) × 20,000 × 0.55 = 5,500 N・mm = 5.5 J。答えは ① 0.55 mm,5.5 J
ほかの選択肢
②(0.55 mm,11.0 J):伸びは正しいですが,(1/2) を忘れて P × λ とした値です。
③(0.40 mm,4.0 J):全長 1,600 mm を断面積 400 mm2 の1本として計算した値です。
④(0.80 mm,8.0 J):全長を断面積 200 mm2 の1本として計算した値です。
⑤(0.53 mm,5.3 J):2つの断面積の平均 300 mm2 を使った値です。伸びは部分ごとに求めて足します。
覚えておくこと
- 棒の伸び λ = Pl/(EA),ひずみエネルギー U = (1/2)Pλ = P2l/(2EA)(テキスト・覚えること)
- つながった棒(段付き棒):荷重は同じ,伸びは部分ごとに求めて足し算。U = (1/2) × P × 全体の伸び(テキスト・覚えること)
- 1 J = 1 N・m = 1,000 N・mm(テキスト・覚えること)
- 段付き棒を,平均の断面積や1つの断面積で計算しない(テキスト・ひっかけ)
類似する過去問:令和元年度 基礎科目 I-3-5、平成25年度 基礎科目 I-3-5
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