基礎科目・化学・材料
同位体と原子の構造
4問H28・R1・R3・R5
同位体は「陽子の数が同じで中性子の数が違う原子」で化学的性質はほぼ同じ、という正誤問題と、中性子・電子の数の計算が出ます。
よく出る形
- 同位体についての5つの記述の正誤の組合せ(令和3と令和元はほぼ同じ問題)
- 35Cl と 37Cl,40Ca と 40Ar の中性子・電子の数や,同位体・同素体の関係を問う(令和5,平成28)
- 同位体の定番の記述(化学的性質・電子の数・中性子の数・放射性同位体)の正誤を組み合わせる。Cl と Ca・Ar の組は数字がそのまま出る
覚えること
- 原子は,原子核(陽子と中性子)と,そのまわりの電子でできている
- 元素記号の左下の数字は原子番号(=陽子の数),左上の数字は質量数(=陽子 + 中性子)
- 中性子の数 = 質量数 − 原子番号。電荷のない原子では,電子の数 = 陽子の数
- 陽イオン(+)は電子を失った分だけ電子が少なく,陰イオン(−)は電子が多い。例:Na+ の電子は 11 − 1 = 10個
- 同位体:陽子の数が同じで,中性子の数(質量数)が違う原子どうし。例:12C と 14C,35Cl と 37Cl
- 同位体は電子の数が同じなので,化学的性質はほぼ同じ
- 原子量:同位体のまざる割合で平均した,原子の相対的な質量。塩素は 35Cl と 37Cl がおよそ 3:1 で,原子量は約 35.5
- 放射性同位体には,放射線を出して別の元素に変わるものがある(例:14C は β 線を出して 14N になる)
- 自然界にも放射性同位体はある(14C,40K など)。医療や,遺跡の年代測定(14C)に使われる
- 同素体:同じ元素でできた,性質の違う単体どうし。例:ダイヤモンドと黒鉛,酸素 O2 とオゾン O3
- 半減期:放射性同位体の量が半分になるまでの時間。残る割合 = (1/2)t÷T(t:経過年数,T:半減期)
- 半減期が1回で 1/2,2回で 1/4,3回で 1/8,4回で 1/16。経過時間 = 回数 × 半減期
解き方
- 左上・左下の数字から,陽子・中性子・電子の数を書き出す
- 原子番号が同じなら同位体,違えば別の元素
- 数値例:3517Cl の中性子は 35 − 17 = 18個,3717Cl は 37 − 17 = 20個。電子はどちらも 17個で同じ
- イオンは,電荷の分だけ電子を増減する
- 半減期の問題は,残る割合を (1/2) の何乗かで表す。乗の数が半減期の回数
ひっかけ
- 「質量数が違うので化学的性質も違う」「電子の数が違う」は誤り
- 40Ca と 40Ar は質量数が同じでも原子番号が違う別の元素で,同位体ではない
- 同位体を「同素体」と言いかえた選択肢は誤り(同素体は単体の話)
- 「放射性同位体はすべて人工的」は誤り。自然界にもある
- 質量数が同じでも,原子番号が違えば中性子の数は同じではない(14C は 8個,14N は 7個)
- 半減期の問題で,残る割合の 8 をそのまま年数にかけない。1/8 は半減期3回分
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平成に出た同じテーマ(1問)
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- 平成28年度同位体と中性子数