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基礎科目・化学・材料

金属の結晶構造

高校

4問H29・R2・R5・R6

体心立方・面心立方・六方最密充填の代表的な金属と、単位胞の原子の数・配位数、鉄の変態が出ます。

よく出る形

  • Fe・Na,Al・Cu,Ti・Zn がどの結晶構造かと,単位構造の原子の数を穴埋め(令和6,平成29はほぼ同じ)
  • アルミニウム(面心立方)の原子数・配位数・辺の長さと原子半径の関係(令和2)
  • 常温の純鉄の構造と磁性,加熱したときの変態(令和5)
  • 構造の名前と原子の数・配位数(令和6・平成29・令和2),鉄の構造・磁性・変態(令和5)。似た文で数か所が入れ替わる

覚えること

  • 体心立方(BCC):立方体の8つの角と中心に原子。例:常温の Fe,Na,Cr,W
  • 体心立方:原子の数 2個,配位数(接している原子の数)8,a=4R/√3(立方体の対角線で接する)
  • 面心立方(FCC):8つの角と6つの面の中心に原子。例:Al,Cu,Au,Ag,Ni
  • 面心立方:原子の数 4個,配位数 12,a=2√2R(面の対角線で接する)
  • 六方最密充填(HCP):六角柱の形にぎっしり詰まった並び方。例:Ti,Zn,Mg,Co。配位数 12。単位構造の原子の数は 2個
  • 数え方:角の原子は 1/8 個分,面の中心は 1/2 個分,立方体の中心は 1 個分
  • 充填率:面心立方と六方最密充填は約74%,体心立方は約68%
  • 面心立方と六方最密充填は,原子の積み重なり方が違うだけで,配位数と充填率は同じ
  • 密度 =(単位胞の原子の数 × モル質量 ÷ アボガドロ定数)÷ a3。1 nm = 10−7 cm
  • 純鉄は常温で体心立方の α 鉄で強磁性。約 912℃ で面心立方の γ 鉄に変わり,原子がより密に詰まるので体積は縮む
  • 約 1390℃ で再び体心立方(δ 鉄)に変わり,融点(約 1538℃)まで続く
  • キュリー点:強磁性を失う温度。鉄では約 770℃。この温度では結晶構造は体心立方のまま変わらない
  • 常温で強磁性の金属は鉄・コバルト・ニッケル

解き方

  • 例の金属から構造を決める(Fe・Na → 体心,Al・Cu → 面心,Ti・Zn → 六方)
  • 原子の数は「角 8×1/8 + 面 6×1/2 + 中心」で数える。数値例:面心立方は 1+3=4個,体心立方は 1+1=2個
  • 辺 a と半径 R の関係は,原子が接している線に 4R が並ぶことから出す。面心立方なら面の対角線 √2a=4R → a=2√2R
  • 密度は,まず a を cm にし,a3 を出す。次に単位胞の質量を出す。質量 ÷ 体積 で密度を出す

ひっかけ

  • 「2個・配位数8・a=4R/√3」は体心立方の値。面心立方の問題に混ぜてくる
  • α 鉄 → γ 鉄で「膨張」とする選択肢は誤り(収縮)
  • クロムは常温で強磁性ではない
  • 原子の数を数え違えない。角を 1/8 にせず 1 個と数えると,体心立方が 9個になる
  • 体心立方の充填率を,面心立方より大きいとしない(約68% は約74% より小さい)
  • 770℃ で変わるのは磁性だけ。結晶構造が変わるのは 912℃ と 1390℃
このテーマの想定問題を解く

想定問題:1・2・3

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