基礎科目・確率・統計
強度と荷重の破壊確率
2問H29・R2
強度 R と荷重(応力)S がばらつくとき,S が R を上回ってこわれる確率をくらべたり求めたりします。
よく出る形
- R と S が正規分布のとき,いくつかのケースの破壊確率 Pr(R−S<0) を小さい順に並べる
- R と S が一様分布のとき,破壊確率 Pr(R<S) を計算する
- 毎回,分布の形(正規分布・一様分布)や求めるものが変わる
覚えること
- Z=R−S は「強さの余裕」。Z が0より小さいとこわれる
- R と S が独立な正規分布なら,Z も正規分布。Z の平均 μZ=μR−μS
- Z の標準偏差 σZ=√(σR2+σS2)(引き算の Z でも,2乗は足す)
- 信頼性指標 β=μZ÷σZ:平均の余裕が,ばらつきの何個分あるか
- β が大きいほど,破壊確率は小さくなる。破壊確率は β だけで決まる
- μR=μS なら β=0 で,破壊確率は50%(左右対称のため。σ が0でない時)
- 平均の差とばらつきを同じ倍率で変えても,β は変わらない。平均の余裕を増やすか,ばらつきを減らすと β は大きくなる
- 一様分布:ある範囲のどの値も同じ確率で出る分布。確率は「範囲の長さの割合(面積)」で考える
- 一様分布の破壊確率:R の範囲が S より上にずれている時は,重なる所だけを見る。(両方が重なりに入る確率) × (その中で R<S となる割合)
解き方
- ケースごとに μZ と σZ を出し,β を計算する
- β の大きい順が,破壊確率の小さい順
例:μS=9,σS=1,μR=12,σR=√3 → μZ=3,σZ=√(3+1)=2,β=1.5
- 一様分布は,まず重なる範囲を探す(R の範囲が S より上にずれている時)。それぞれがその範囲に入る確率をかけ,同じ範囲の中で R<S となる割合(1/2)をかける
- 例:R が16〜22,S が10〜18 → 重なりは16〜18。(2/6) × (2/8) × (1/2) = 1/24
ひっかけ
- 平均の差だけ,標準偏差の大きさだけで判断しない。必ず β でくらべる
- 標準偏差を足すのではなく,2乗して足してから √ をとる
- 強度のばらつき σR を小さくすると,σZ も小さくなり,β は大きくなる(小さくならない)
- 一様分布で 1/2 をかけるのは1回だけ。重なりに入る確率のかけ忘れにも注意
このテーマの過去問(このサイトに解説がある 1問)
- 令和2年度応力と強度の破壊確率基礎科目 I-1-2解説を読む
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