応力と強度の破壊確率
解説
ポイント
強度と応力がばらつくとき,壊れる確率の大小を信頼性指標で比べる問題です。
考え方と解き方
Z=R-S は強度の余裕で,独立な正規分布の差も正規分布になります。
平均の差をばらつきで割った β(信頼性指標)が大きいほど,Z が 0 を下回る確率は小さくなります。
- Z の平均は μR-μS,Z の標準偏差は √(σR2+σS2)(ばらつきは2乗して足してから√をとる)
- β=(Z の平均)÷(Z の標準偏差)を4ケースで計算する
ア:平均 14-10=4,標準偏差 √(1+8)=3,β=4÷3≒1.33
イ:平均 13-10=3,標準偏差 √(8+1)=3,β=3÷3=1
ウ:平均 12-9=3,標準偏差 √(3+1)=2,β=3÷2=1.5
エ:平均 12-11=1,標準偏差 √(1+1)≒1.41,β=1÷1.41≒0.71
- β の大きい順(壊れる確率の小さい順)は ウ→ア→イ→エ。答えは ④ ウ→ア→イ→エ
ほかの選択肢
②③⑤(アが先頭):アは平均の余裕が 4 でいちばん大きいですが,応力のばらつきも大きいので,β ではウに負けます。平均の差だけで並べると引っかかります。
覚えておくこと
- 独立な正規分布の差 Z=R-S も正規分布。平均は差,分散(標準偏差の2乗)は和
- 信頼性指標 β=(平均の差)÷ √(標準偏差の2乗の和)。β が大きいほど壊れにくい
- 平均の余裕が大きくても,ばらつきが大きいと壊れる確率は下がらない
出典:令和2年度 技術士第一次試験 基礎科目 I-1-2(公益社団法人日本技術士会) ジャンル:確率・統計