強度と荷重の破壊確率 想定問題 3
部材の強度Rと応力Sが,互いに独立な正規分布に従うとする。Rの平均をμR,標準偏差をσR,Sの平均をμS,標準偏差をσSとし,こわれる確率(破壊確率)をPr(R-S<0)とする。次の記述の,正誤の組合せとして,最も適切なものはどれか。
(ア)μR>μSのとき,μRとμSを変えずに,σRやσSを大きくすると,破壊確率は大きくなる。
(イ)μR=μSのとき,破壊確率はσR,σSの大きさによらず50%である。
(ウ)品質管理によって強度のばらつきσRを小さくすると,R-Sの標準偏差が大きくなるので,信頼性指標は小さくなる。
(エ)μR-μSを2倍にし,同時にσRとσSをともに2倍にしても,破壊確率は変わらない。
アイウエ
解説
ポイント
平均やばらつきを変えた時の信頼性指標 β と破壊確率の動きについて,4つの記述の正誤を答える問題です。
考え方と解き方
β = (μR − μS) ÷ √(σR2 + σS2)。破壊確率は β だけで決まり,β が大きいほど小さくなります。
ア:正しい。分子(平均の差)が同じで,分母(ばらつき)が大きくなると,β は小さくなります。破壊確率は大きくなります。
イ:正しい。平均の差が0なら,Z の平均は0です。正規分布は左右対称なので,Z<0 の確率はばらつきが0でない限り50%です。
ウ:誤り。σR を小さくすると,R−S の標準偏差も小さくなります。β は大きくなるので,向きが反対です。
エ:正しい。分子も分母も2倍になるので,β は変わりません。破壊確率も変わりません。答えは ア 正,イ 正,ウ 誤,エ 正
覚えておくこと
- β が大きいほど,破壊確率は小さくなる。破壊確率は β だけで決まる(テキスト・覚えること)
- μR=μS なら β=0 で,破壊確率は50%(左右対称のため。σ が0でない時)(テキスト・覚えること)
- 平均の差とばらつきを同じ倍率で変えても,β は変わらない。平均の余裕を増やすか,ばらつきを減らすと β は大きくなる(テキスト・覚えること)
- 強度のばらつき σR を小さくすると,σZ も小さくなり,β は大きくなる(小さくならない)(テキスト・ひっかけ)
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