強度と荷重の破壊確率 想定問題 1
部材の強度R[MPa]と部材に生じる応力S[MPa]は,それぞれ正規分布に従う互いに独立な確率変数とする。Rの平均をμR,標準偏差をσR,Sの平均をμS,標準偏差をσSとし,下の(ア)~(エ)の4つのケースを考える。部材がこわれる確率Pr(R-S<0)が小さいものから順に並べたものとして,最も適切なものはどれか。
μS:σS:μR:σR
(ア)20:3:28:4
(イ)10:1:12:1
(ウ)16:√7:21:3
(エ)8:2:14:√5
解説
ポイント
強度 R と応力 S がばらつく4つのケースを,こわれる確率の小さい順に並べる問題です。
考え方と解き方
ケースごとに信頼性指標 β = μZ ÷ σZ を出して,くらべます。β が大きいほどこわれにくくなります。
- ケースア:μZ = 28 − 20 = 8,σZ = √(42 + 32) = 5,β = 1.6
- ケースイ:μZ = 12 − 10 = 2,σZ = √(1 + 1) ≒ 1.41,β ≒ 1.41
- ケースウ:μZ = 21 − 16 = 5,σZ = √(32 + 7) = 4,β = 1.25
- ケースエ:μZ = 14 − 8 = 6,σZ = √(5 + 22) = 3,β = 2.0
- β の大きい順は エ → ア → イ → ウ。これが,こわれる確率の小さい順。答えは ③
ほかの選択肢
①:平均の差(ア8,エ6,ウ5,イ2)だけで並べた順です。ばらつきを考えていません。
②:σZ の小さい順(イ,エ,ウ,ア)です。平均の余裕を考えていません。
⑤:β の小さい順です。こわれやすい順になっています。
覚えておくこと
- Z の標準偏差 σZ=√(σR2+σS2)(引き算の Z でも,2乗は足す)(テキスト・覚えること)
- 信頼性指標 β=μZ÷σZ:平均の余裕が,ばらつきの何個分あるか(テキスト・覚えること)
- β が大きいほど,破壊確率は小さくなる。破壊確率は β だけで決まる(テキスト・覚えること)
- 平均の差だけ,標準偏差の大きさだけで判断しない。必ず β でくらべる(テキスト・ひっかけ)
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