基礎科目・力学
楕円孔の応力集中
2問H23・R1再
引っ張られた板にある楕円の穴の縁で、応力がどれだけ集中し、どの成分が0になるかを問う問題です。
よく出る形
- 遠方で一方向に引っ張られる無限平板の,楕円孔の縁の点での応力 (σx, σy, τxy) の組合せを選ぶ
- 過去問2問(令和元年度再試験・平成23年度)は同じ問題のくり返し。数字や言い回しの入れ替えはほぼない
覚えること
- σx,σy は垂直応力,τxy はせん断応力(ずらす向きの応力)
- 穴の縁は何も触れていない面(自由表面)。自由表面では,面に垂直な応力とせん断応力は 0
- 楕円孔の縁の最大応力:σmax = σ(1 + 2a/b)。a は荷重と直角な方向の半径,b は荷重の方向の半径
- 円孔(a = b)なら 3σ。荷重と直角に細長い穴ほど大きくなる(き裂がとても危ない理由)
- 応力集中係数 = 最大応力 ÷ 公称応力(応力集中がないとして計算した応力)
- 最大応力 3σ が出るのは,荷重と直角な直径の両端。荷重の方向の端ではない
- 先端の丸みの半径 ρ = b2/a を使うと,σ(1 + 2√(a/ρ))。丸みが大きいほど応力集中は小さい
解き方
- 点の面がどちらを向くかを見る。x 軸上の端なら,面に垂直な向きは x 方向
- 自由表面なので,面に垂直な応力とせん断応力は 0。縁に沿った向きの応力が最大 σ(1 + 2a/b)
- a と b の大小で係数の範囲を見る。a > b なら係数は 3 より大きく,a < b なら 1 と 3 の間
- 例:a = 2b なら σ(1 + 4) = 5σ,a = b(円)なら 3σ,b = 2a なら σ(1 + 1) = 2σ
- 逆算:許される遠方の応力 = 材料の上限 ÷ 応力集中係数
ひっかけ
- 自由表面の σx,τxy を 0 より大きくしない(面に垂直な応力とせん断応力は 0)
- 楕円でも円と同じく 3σ 以下と考えない。荷重と直角に細長いと 3σ より大きい
- a と b を逆に使わない。荷重の方向に細長い穴なら,3σ より小さくなる
- 長径・短径は直径。式に入れる時は半径にするか,比 a/b で使う
このテーマの過去問(このサイトに解説がある 1問)
- 令和元年度(再試験)楕円孔の縁の応力集中基礎科目 I-3-6解説を読む
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- 平成23年度楕円孔の縁の応力状態