楕円孔の応力集中 想定問題 2
十分に広い薄い平板に楕円の孔があり,板は孔から遠く離れた所で一様な引張応力σを受ける。楕円孔の大きさは,荷重と直角な方向の長さ(長径)が20 mm,荷重の方向の長さ(短径)が8 mmである。この板の材料は,最大応力が360 MPaを超えないように使いたい。孔の縁の最大応力が σ(1+2a/b)(aは荷重と直角な方向の半径,bは荷重の方向の半径)で表されるとき,遠方の引張応力σの上限として,最も適切なものはどれか。
解説
ポイント
最大応力の式を逆に使い,許される遠方の引張応力の上限を求める問題です。
考え方と解き方
最大応力 = σ × 応力集中係数(1 + 2a/b)が 360 MPa 以下になるように σ を決めます。
式に入るのは比 a/b なので,半径にしても直径のままでも同じ値です。
- 半径にする:a = 20 ÷ 2 = 10 mm,b = 8 ÷ 2 = 4 mm
- 応力集中係数:1 + 2 × 10 ÷ 4 = 6
- 条件:σ × 6 ≦ 360 MPa より,σ ≦ 360 ÷ 6 = 60 MPa
- 確かめ:σ = 60 MPa なら縁の最大応力は 60 × 6 = 360 MPa で,ちょうど上限。答えは ① 60 MPa
ほかの選択肢
②(約103 MPa):係数を 1 + a/b = 3.5 とした値で,2 を掛け忘れています。
③(120 MPa):円孔の係数 3 を使った値です。荷重と直角に細長い穴では 3 より大きくなります。
④(200 MPa):a と b を逆にして,係数を 1 + 2 × 4 ÷ 10 = 1.8 とした値です。
覚えておくこと
- 楕円孔の縁の最大応力:σmax = σ(1 + 2a/b)。a は荷重と直角な方向の半径,b は荷重の方向の半径(テキスト・覚えること)
- 逆算:許される遠方の応力 = 材料の上限 ÷ 応力集中係数(テキスト・解き方)
- a と b を逆に使わない。荷重の方向に細長い穴なら,3σ より小さくなる(テキスト・ひっかけ)
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