基礎科目・力学
座屈
5問H25・R1・R2・R5・R6
細長い柱を押すと急に横へ曲がる「座屈」の言葉と、支え方による座屈荷重の大小が出ます。
よく出る形
- 細い針金を押す文の空欄(小・越す・曲げ・座屈)
- プラスチック定規を引っ張るときと押すときの,壊れ方のちがい
- 建物の荷重と部材の壊れ方の正誤
- 支え方のちがう3本の柱の,座屈荷重の大小
- 針金の空欄の文は,ほぼ同じ形で出る。それ以外は,年ごとに問われる内容が変わる
覚えること
- 座屈:細長い棒を軸の向きに押す(圧縮)と,荷重がある限界(座屈荷重)を越えたところで,急に横へ曲がる現象。引っ張っても起こらない
- 太く短い棒は座屈せず,縮んで押しつぶされる(圧壊)
- オイラーの座屈荷重 P = π2EI/(KL)2(E はヤング率,I は断面二次モーメント,L は長さ,K は支え方の係数)
- K:両端固定 0.5,一端固定・他端ピン 約0.7,両端ピン 1,一端固定・他端自由 2
- KL(有効座屈長さ)が短いほど強い。座屈荷重は (KL)2 に反比例し,長さが2倍なら 1/4
- 柱は曲がりやすい向き,つまり断面二次モーメントの小さい向き(断面の薄い向き)にたわむ
- 座屈荷重はヤング率 E に比例する。形と支え方が同じなら,E の大きい材料ほど座屈しにくい
- 柱の途中を横から支えると,有効座屈長さが短くなる。中央を支えて半分になれば,座屈荷重は4倍
- 同じ断面積なら,材料を中心から遠くに置いた中空パイプのほうが I が大きく,座屈しにくい
- 細長比(有効座屈長さを断面二次半径で割った値)が大きいほど座屈しやすい。太く短い柱は座屈より先に降伏し,オイラーの式は強さを大きく見積もりすぎる
- 破断は引張応力が「引張強さ」に達したときに起こる。多くの部材が降伏して倒れるときの荷重は「崩壊荷重」
解き方
- 材料・断面・長さが同じなら,K だけを比べる
- 座屈荷重は 1/K2 に比例する。長さも違うときは,K × L(有効座屈長さ)を出してから比べる
- 例:(a) 両端ピン K = 1,(b) 下が固定・上がピン K ≒ 0.7,(c) 下が固定・上が自由 K = 2
- (a) 1/12 = 1,(b) 1/0.72 = 1/0.49 ≒ 2.0,(c) 1/22 = 0.25。よって Pb > Pa > Pc
- 記述の正誤は,式 P = π2EI/(KL)2 に当てはめて,E・I・K・L のどれが何乗で効くかを確かめる
ひっかけ
- 座屈を「共振」「ねじれ」と取りちがえない
- 「荷重が限界値を下回ると不安定になる」としない(逆で,越すと不安定になる)
- 上が自由な柱をいちばん強いとしない(いちばん弱い)
- 支え方だけ,長さだけで比べない。K と L のかけ算 KL で比べる
- 中空パイプより中実の丸棒が座屈しにくい,としない(同じ断面積なら中空のほうが座屈しにくい)
このテーマの過去問(このサイトに解説がある 4問)
- 令和6年度支持条件と柱の座屈荷重基礎科目 I-3-4解説を読む
- 令和5年度細い針金の座屈基礎科目 I-1-2解説を読む
- 令和2年度建物の荷重と部材の壊れ方基礎科目 I-1-3解説を読む
- 令和元年度細い針金の座屈基礎科目 I-1-4解説を読む
平成に出た同じテーマ(1問)
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- 平成25年度座屈と安全率