基礎科目・環境
大気汚染物質
3問H26・R1・R5
二酸化硫黄・窒素酸化物・一酸化炭素・光化学オキシダント・PM2.5の発生源と害、日本の大気汚染の歴史が出ます。
よく出る形
- 代表的な大気汚染物質の説明から,不適切なものを1つ選ぶ(令和5年度,平成26年度)
- 日本の大気汚染の歴史の文に,物質名を入れる空欄補充(令和元年度)
- 不適切な記述は,物質のできかたや粒子の大きさを1か所入れかえた文になりやすい
覚えること
- 二酸化硫黄(SO2):硫黄を含む石炭や石油を燃やすと出る。ぜんそくなど呼吸器の病気や,酸性雨の原因
- 酸性雨:硫黄酸化物や窒素酸化物が大気中で硫酸・硝酸に変わり,雨や霧に溶けて降る。湖沼・森林・建物に被害
- 窒素酸化物:高温で燃やすと空気中の窒素から一酸化窒素(NO)ができ,大気中で酸化されて二酸化窒素(NO2)になる。自動車,とくにディーゼル車から多く出る
- 一酸化炭素(CO):不完全燃焼で出る。血液中のヘモグロビンと強く結びつき,酸素を運べなくする
- 光化学オキシダント:窒素酸化物と揮発性有機化合物(VOC,炭化水素)が日光で反応してできる酸化性物質の総称。光化学スモッグの原因
- 光化学オキシダントは「出される」のではなく「できる」物質。日差しの強い夏の昼間に濃くなる
- VOC:塗料・インク・洗浄剤などの溶剤から蒸発する有機物(トルエン,キシレンなど)。光化学オキシダントや浮遊粒子状物質のもとになる。大気汚染防止法で排出が規制されている(2004年の改正から)
- 浮遊粒子状物質(SPM):粒径10μm以下の粒子。PM2.5:粒径2.5μm「以下」の小さな粒子で,肺の奥まで入りやすい
- PM2.5の環境基準:1年平均値が15μg/m3以下,かつ,1日平均値が35μg/m3以下
- PM2.5のでき方:発生源から粒子として直接出る一次生成粒子と,ガスが大気中で反応して粒子になる二次生成粒子がある
- 歴史:1960〜1980年代は工場から出る硫黄酸化物が中心。大気汚染防止法(1968年)などの対策で,硫黄酸化物と一酸化炭素の汚染は大きく改善した
- 1970年代後半からは,自動車(とくにディーゼル車)の窒素酸化物と浮遊粒子状物質による,都市・生活型の汚染が問題になった
- 環境基準の達成率(2024年度):二酸化硫黄・二酸化窒素・浮遊粒子状物質・一酸化炭素はほぼ100%,PM2.5は一般局で99.5%。光化学オキシダントだけが0%のまま(改正前の基準での評価)
- 光化学オキシダントの環境基準は,2026年4月から「オゾンとして8時間値0.07ppm以下,かつ,日最高8時間値の1年平均値0.04ppm以下」に改められた(それまでは1時間値0.06ppm以下)
- 石綿(アスベスト):2020年の大気汚染防止法の改正で,石綿を含む成形板など(レベル3建材)も含め,すべての石綿含有建材が解体工事などの規制の対象になった(2021年4月から順に施行)
- 二酸化炭素は温暖化の原因物質で,大気汚染の環境基準はない。環境基準の根拠は環境基本法
解き方
- 空欄は「工場=硫黄酸化物」「ディーゼル車=窒素酸化物と浮遊粒子状物質」「窒素酸化物+炭化水素+日光=光化学オキシダント」の3つで埋める
- 物質の説明は「何から出るか」「体にどう悪いか」の2点が合っているかを確かめる
- PM2.5は「〜以下」で区切った粒子の集まりかどうかを見る
- 数値の空欄は,大きさ(2.5μm・10μm)と基準(年平均15・日平均35)を取りちがえていないか見る
ひっかけ
- PM2.5を「粒径2.5μm付近の大きさのもの」としない(正しくは2.5μm以下)
- 光化学オキシダントを,工場や車から「排出される」物質としない。実際は反応でできる物質
- 大気汚染の環境基準のある物質に二酸化炭素を入れない
- PM2.5の年平均の基準15と,日平均の基準35を入れ替えない。10μmは浮遊粒子状物質の大きさ
- 達成率が低いままなのは光化学オキシダントだけ。二酸化硫黄は「達成できていない」としない
このテーマの過去問(このサイトに解説がある 2問)
平成に出た同じテーマ(1問)
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- 平成26年度大気汚染物質