正規分布の和と差 想定問題 2
軸と穴をはめ合わせる部品を作る。軸の外径は平均30.000mm,標準偏差12μmの正規分布に従い,穴の内径は標準偏差16μmの正規分布に従う。軸と穴は互いに独立に作られる。すき間(穴の内径-軸の外径)が0未満となって軸が入らない確率を0.13%以下にするには,穴の内径の平均を少なくとも何mmにすればよいか。最も適切なものを選べ。ただし,1μm=0.001mmであり,標準正規分布(平均0,標準偏差1)に従う値が3.0以上となる確率は0.13%とする。
解説
ポイント
軸と穴のすき間が0未満になる確率を決められた値以下にするための,穴の内径の平均を逆算する問題です。
考え方と解き方
すき間は差ですが,分散は足し算です。平均のすき間が z × 標準偏差以上なら,0未満になる確率は決められた値以下になります。
- すき間の標準偏差:√(162 + 122) = √400 = 20 μm
- 0.13% は z = 3.0。条件は「すき間の平均 ÷ 20 ≧ 3.0」
- すき間の平均 ≧ 3.0 × 20 = 60 μm = 0.060 mm
- 穴の内径の平均 ≧ 30.000 + 0.060 = 30.060 mm。答えは ④
ほかの選択肢
②(30.032mm):分散を引き算して √(256 − 144) ≒ 10.6 μm とした値です。差でも分散は足します。
③(30.048mm):穴のばらつき16 μm だけを使った値です。軸のばらつきが入っていません。
⑤(30.084mm):標準偏差を 16 + 12 = 28 μm と足した値です。条件は満たしますが,「少なくとも」の値より大きくなります。
覚えておくこと
- 差 X−Y:平均は μX−μY,分散はやはり σX2+σY2(引き算でも足す)(テキスト・覚えること)
- 逆算は,確率から z を決め,「平均のずれ = z × 標準偏差」とする(テキスト・解き方)
- 標準偏差をそのまま足さない(30+40=70 は誤り。√(302+402)=50)(テキスト・ひっかけ)
- 差のときに分散を引き算にしない(テキスト・ひっかけ)
類似する過去問:令和6年度 基礎科目 I-1-6、令和4年度 基礎科目 I-1-3
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