製造物責任法(PL法) 想定問題 3
製造物責任法(PL法)の免責事由,期間の制限,責任を負う者などに関する次の(ア)~(オ)の記述について,正しいものは○,誤っているものは×として,最も適切な組合せはどれか。
(ア)完成品の部品として使われた製造物の欠陥が,もっぱら完成品メーカーの行った設計に関する指示に従ったために生じ,かつ,その欠陥が生じたことに部品メーカーの過失がないことを部品メーカーが証明したときは,部品メーカーは賠償の責任を負わない。
(イ)製造業者等が製造物を引き渡した時から10年を過ぎると請求権は時効で消滅し,体の中にたまって健康を害する物質による損害であっても,この10年は引き渡した時から数える。
(ウ)取扱説明書の警告が不十分だったために使用者がけがをした場合,製造物そのものの作りに問題がなくても,「欠陥」に当たることがある。
(エ)製造,加工,輸入又は販売の形態などから見て,実質的な製造業者と認めることができる氏名などの表示をした者は,「製造業者等」に当たる。
(オ)メーカーから仕入れた製品を,自社の名前を表示せずにそのまま販売しただけの販売店も,その製品の欠陥による被害について,この法律の「製造業者等」として責任を負う。
アイウエオ
解説
ポイント
PL法の免責事由,期間の数え始め,欠陥と製造業者等の定義について,記述の正誤を問う問題です。
考え方と解き方
免責は,引き渡した時の知見を理由にするものと,部品メーカーの抗弁の2つです。10年の期間には特例があります。
ア:正しい。欠陥がもっぱら完成品メーカーの設計の指示に従ったために生じ,部品メーカーに過失がないと証明すれば免責されます(第4条第2号)。
イ:誤り。10年は原則として引き渡した時から数えますが,体の中にたまる物質による損害や,潜伏期間のある損害は,損害が生じた時から数えます(第5条第3項)。
ウ:正しい。欠陥は通常有すべき安全性を欠くことで,作りに問題がなくても,説明や警告の不足で欠陥になることがあります(指示・警告上の欠陥)。
エ:正しい。実質的な製造業者と認められる表示をした者も,製造業者等に当たります(第2条第3項)。
オ:誤り。製造・加工・輸入をせず,表示もしていない単なる販売店は,製造業者等に当たりません。答えは ア ○,イ ×,ウ ○,エ ○,オ ×
覚えておくこと
- 欠陥の型:設計上の欠陥,製造上の欠陥,指示・警告上の欠陥(説明や警告が足りない)。作りに問題がなくても,警告が不十分なら欠陥になりうる(テキスト・覚えること)
- 製造業者等:製造・加工した者,輸入した者,製造業者として自分の名前やブランドを表示した者(OEMの販売者も含みうる),実質的な製造業者と認められる表示をした者(テキスト・覚えること)
- 部品・原材料の製造業者の抗弁:欠陥がもっぱら完成品メーカーの設計の指示に従ったために生じ,部品メーカーに過失がないと証明すれば免責(第4条第2号)(テキスト・覚えること)
- 10年の数え始めの特例:体の中にたまって健康を害する物質による損害や,潜伏期間を経て症状が出る損害は,損害が生じた時から数える(第5条第3項)(テキスト・覚えること)
類似する過去問:平成30年度 適性科目 II-9、令和6年度 適性科目 II-14、令和元年度(再試験) 適性科目 II-7
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