PCRと遺伝子組換え 想定問題 1
PCR法は,DNAの熱変性,プライマーのアニーリング,伸長反応の3段階をくり返して,目的のDNAを増やす方法である。PCR法に関する次の記述のうち,最も適切なものはどれか。
解説
ポイント
PCR法の3つの段階が,それぞれ何をしているかを問う問題です。
考え方と解き方
温度・結合の種類・酵素の性質を確かめます。
①:熱変性で切れるのは塩基どうしの水素結合。共有結合ではないので誤り
②:アニーリングの温度が低すぎると,少し合わない場所にもプライマーがくっつき,目的外の DNA が増えることがある。正しい
③:長い領域ほどコピーに時間がかかるので,伸長時間は長くする。誤り
④:毎回95℃近くまで加熱するので,好熱菌由来の耐熱性ポリメラーゼが適する。誤り
⑤:新しい鎖はプライマーから伸びるので,プライマーは増えた DNA の端になる。誤り。答えは ②
ほかの選択肢
①(共有結合):熱変性で切れるのは水素結合です。ホスホジエステル結合は切れません。
④(大腸菌由来):高温をくり返すので,熱に弱い酵素は使えません。
覚えておくこと
- 熱変性(約95℃):2本鎖の間の水素結合を切って,1本ずつにほどく(テキスト・覚えること)
- アニーリング(約55〜65℃):増やしたい部分の両端に合う短い DNA(プライマー)をくっつける(テキスト・覚えること)
- 毎回高温になるので,耐熱性の高い DNA ポリメラーゼ(好熱菌の Taq ポリメラーゼなど)を使う(テキスト・覚えること)
- アニーリングの温度を下げすぎると,目的外の場所にもくっつく(非特異的)(テキスト・ひっかけ)
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