日本学術会議「科学者の行動規範」
解説
ポイント
日本学術会議「科学者の行動規範」(平成25年改訂)に合う記述かを見分ける問題です。
考え方と解き方
行動規範は,研究の公正さ(不正をしない)と,社会への科学的助言のあり方を定めています。
助言では,意見が分かれる時にその違いや不確かさを隠さず説明することが求められ,無理に一本化することは求めていません。
ア:正しい。公表で功績と責任を負うこと,データを正しく扱い,ねつ造・改ざん・盗用をしないことは規範どおりです。
イ:誤り。市民との対話や政策への助言は規範どおりですが,「多数決で統一見解を決めてから助言する」が違います。意見の相違がある時はそれを分かりやすく説明します。
ウ:正しい。公正な助言,権威を濫用しないこと,不確実性と見解の多様性を明確に説明することは規範どおりです。
エ:正しい。科学の知見は尊重されるべきですが,政策を決める材料の一つにすぎません。助言と違う決定が出た時に,社会への説明を求めるのも規範どおりです。答えは ア ○,イ ×,ウ ○,エ ○
覚えておくこと
- 科学的助言では「多数決で一本化」ではなく「不確実性と意見の違いをそのまま説明する」
- 科学的知見は政策形成で尊重されるべきだが,唯一の判断根拠ではない
出典:令和5年度 技術士第一次試験 適性科目 II-7(公益社団法人日本技術士会) ジャンル:技術者倫理・リスク