導関数の差分表現
解説
ポイント
1階の導関数 df/dx を,となりの点の値の差で近似する「差分」の式のうち,正しくないものを見つける問題です。
考え方と解き方
傾きは「f の変化 ÷ x の変化」なので,1階の差分式は「f の差 ÷ Δ(または 2Δ)」の形になります。
分母が Δ2 なら,それは 2階の導関数(傾きの変化)の式です。
①:右どなりとの差 ÷ Δ。前進差分で,1階の正しい式です。
⑤:左どなりとの差 ÷ Δ。後退差分で,1階の正しい式です。
③:左右の点の差 ÷ 2Δ。中心差分で,1階の正しい式です。
②:左側の 2点を使う 2次精度の後退差分です。f=x(傾き 1)を入れて確かめると,xi=0 として fi=0,fi−1=−Δ,fi−2=−2Δ。分子は 0+4Δ−2Δ=2Δ,2Δ÷2Δ=1 で,傾き 1 が出るので正しい式です。
④:同じく f=x を入れると分子は Δ−0−Δ=0 で,傾き 1 になりません。分母も Δ2 で,これは 2階の導関数の式です。答えは ④
ほかの選択肢
②(3,−4,1 の式):見慣れない形なので誤りと思いやすいですが,f=x で 1 が出る 1階の正しい式です。
覚えておくこと
- 分母が Δ なら 1階,Δ2 なら 2階の差分式
- 「1,−2,1」の並びは 2階導関数の合図
- 前進差分(右の点),後退差分(左の点),中心差分(両側の点)。中心差分の方が精度が高い
- 迷ったら f=x(傾き 1)を入れて,1 が出るかで確かめる
出典:令和4年度 技術士第一次試験 基礎科目 I-3-1(公益社団法人日本技術士会) ジャンル:数学