座屈・許容応力・限界状態
解説
ポイント
座屈,許容応力,限界状態という構造設計の基本用語の正誤を問う問題です。
考え方と解き方
オイラーの座屈荷重は Pcr = π2EI ÷ L2(両端ヒンジ)で,E は材料の硬さ(縦弾性係数),I は断面の曲がりにくさ(断面二次モーメント),L は棒の長さです。
この式に何が入っていて,何が入っていないかで判断します。
ア:長さ L は分母の2乗にあるので,長くすると座屈荷重は小さくなり,曲がりやすくなります。誤りです。
イ:式には E,I,L と境界条件しか入っていません。引張強度がちがっても,形と E と境界条件が同じなら座屈荷重は等しいです。正しいです。
ウ:許容応力は基準強度を安全率で「割った」値です。掛けると基準強度より大きくなってしまいます。誤りです。
エ:1つの構造物でも,こわれる(終局),使いにくくなる(使用),くり返しで傷む(疲労)など,複数の限界状態を考えます。誤りです。答えは ア 誤,イ 正,ウ 誤,エ 誤
覚えておくこと
- オイラーの座屈荷重 Pcr = π2EI ÷ L2:長さの2乗に反比例し,材料の強度ではなく E と I で決まる
- 座屈に強くするには,短くする,断面二次モーメント I を大きくする,端の固定を強くする
- 許容応力 = 基準強度 ÷ 安全率
- 限界状態は終局限界状態,使用限界状態,疲労限界状態など複数ある
出典:令和3年度 技術士第一次試験 基礎科目 I-1-5(公益社団法人日本技術士会) ジャンル:設計・品質管理