適性科目・知的財産
著作権と引用
5問H25・H26・H27・R1再・R6
論文での引用や官公資料の転載、AIの学習などの「許可なく使える場合」と、著作権の基本を問う問題です。
よく出る形
- 他人の著作物の利用が,著作権者の許可なしでできるかどうかの正誤
- 著作物の定義(創作性),著作者人格権,引用の要件,外国語論文の引用の正誤
- 第30条の4(作品を味わうためではない利用)に当たる例を数える・正誤を問う
- 毎回,同じ条文を,場面や言い回しを変えて問う。語句の丸暗記だけでは足りない
覚えること
- 著作物:思想又は感情を創作的に表現したもので,文芸・学術・美術・音楽の範囲に属するもの。アイディアやデータそのものは著作物ではない
- 著作権は,作った時点で自動的に生まれる(登録などの手続は要らない。第17条第2項)。産業財産権ではない
- 著作者人格権(公表権・氏名表示権・同一性保持権)は,ほかの人に譲れない(第59条)
- 引用(第32条第1項):公表された著作物は,公正な慣行に合い,目的上正当な範囲内なら,許可なく引用できる
- 引用の目安:自分の文章が主で引用が従,引用部分をはっきり区別する。引用で複製するときは出所を明示する(第48条第1項第1号)。外国語の論文も引用でき,翻訳しての引用もできる(第47条の6第1項第2号)
- 官公資料の転載(第32条第2項):国や自治体が広く知らせるために作って公表した資料は,転載を禁止する表示がなければ,説明の材料として転載できる
- 第30条の4:作品を味わう(享受する)ためではない利用は,必要な限度で許可なくできる
- 第30条の4の例:試験的な複製(カメラ・プリンター開発),3DCG作成,情報解析(人工知能の学習用データ,全文検索の結果表示,表記の変遷の研究),リバース・エンジニアリング
- 味わう目的が一緒にある場合や,著作権者の利益を不当に害する場合は対象外。作品の表現をそのまま出力させる目的の追加学習も対象外
- 保護期間:個人の著作物は,著作者の死後70年を経過するまで(第51条)
- 団体名義の著作物は,公表後70年(第53条)。期間は,死亡や公表の年の翌年から数える(第57条)
解き方
- 「公表されているか」「正当な範囲か」「味わう目的か」の3つを順に確かめる
- 機械の処理や技術開発の試験は,味わう目的ではないので,許可なく利用できる側
- 「必ず」「認められない」のような言い切りは,誤りの印になりやすい
ひっかけ
- 「公表された論文からの引用は,承諾がなければ必ず著作権侵害」→ ×
- 「引用では翻訳してはいけない」ではない。翻訳しても引用できる
- 「人工知能の学習用データの複製は必ず許諾が必要」ではない。ただし,作品の表現をそのまま出して楽しませる目的があれば対象外
- 著作権は,公表した時ではなく創作した時に生まれる。個人は死後,団体名義は公表後から数える
このテーマの過去問(このサイトに解説がある 2問)
平成に出た同じテーマ(3問)
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- 平成25年度論文での著作物の利用
- 平成26年度著作権法の基本
- 平成27年度著作権と論文の引用