基礎科目・科学技術史・政策
リスクコミュニケーション
4問H25・H28・R1再・R4
リスク評価・リスク管理・リスクコミュニケーション・レギュラトリーサイエンス、科学技術コミュニケーションの意味が出ます。
よく出る形
- 科学技術とリスクの関わりの記述から,不適切なものを1つ選ぶ(令和4年度と令和元年度再試験は,ほぼ同じ文)
- 科学技術コミュニケーションの意義や双方向性の記述から,適切な(妥当な)ものの組合せを選ぶ(平成25年度,平成28年度)
- 「双方向」「透明性」「リスクの感じ方のずれ」のどれかに反する文が1本まざる。言い回しだけが変わる
覚えること
- リスク評価:リスクの大きさを科学的に見積もる作業
- リスク管理:評価の結果に,技術的にできるか・費用に見合うかなどを考え合わせて,対策を決めること
- リスクコミュニケーション:リスクについて,個人・機関・集団の間で,情報と意見を「相互に」交換すること。一方通行のお知らせではない
- 科学的に評価されたリスクと,人が感じるリスクには,ずれがあるのがふつう。そのずれを前提にして対話する
- 信頼を得るには,結果だけでなく,どうやってその結果になったか(過程)を開示して透明にする。まだ分かっていないこと(不確かさ)も示す
- ゼロリスク(危険がまったくない状態)は実現できない。受け入れられる水準を,関係者で話し合って決める
- レギュラトリーサイエンス:科学技術の成果を予測・評価し,規制や基準づくりに科学的な根拠を与える科学。規制の社会的合意を支え,科学技術と社会の調和に役立つ
- 科学技術コミュニケーション:専門家が一方的に教えるのではなく,専門家と社会が双方向に対話して,ともに考える
- 欠如モデル:市民に足りない知識を補えば理解が得られる,という一方向の考え方。双方向の対話を重視する立場から批判されてきた
- サイエンスカフェ:喫茶店などの気軽な場所で,専門家と市民が科学の話題を語り合う催し。双方向のコミュニケーションの場の1つ
- リスクの定義:危害の発生確率と,その危害の度合い(大きさ)の組合せ(ISO/IEC Guide 51,JIS Z 8051)
- リスクの感じ方:自分で選んでいない,未知でなじみがない,一度に大きな被害が出る,といったときに大きく感じられやすい
- 予防原則:深刻な,または取り返しのつかない被害のおそれがあるとき,科学的な確かさが足りないことを理由に,対策を先のばしにしない(1992年のリオ宣言 第15原則など)
- 汚染者負担原則:汚染を防いだり元に戻したりする費用は,汚染した者が負担する。予防原則とは別のもの
解き方
- 「双方向(相互)」と「透明性(過程も見せる)」の2つに反する文を探す
- 「隔たりはない」「開示を避ける」「一方的に伝える」のような文は誤り
- リスク評価(科学)とリスク管理(判断)を分けて考えている文は,正しい文
- 空欄の問題は,リスク=発生確率と大きさの組合せ,感じ方は大きく,先のばしにしない=予防原則と結びつける
ひっかけ
- 科学的に評価されたリスクと人が認識するリスクの間に,隔たりはないとしない(令和元年度再試験の正解肢)
- 受信者を混乱させないため,評価に至った過程の開示を避ける,としない(令和4年度の正解肢)
- リスクコミュニケーションを,伝えるだけとしない。住民の意見を受けとめることも含む
- 不確かさにふれず,断定的に説明しない
- リスクを,対策費用で表さない。リスクは発生確率と危害の大きさの組合せ
このテーマの過去問(このサイトに解説がある 2問)
平成に出た同じテーマ(2問)
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- 平成28年度科学技術コミュニケーション
- 平成25年度科学技術コミュニケーション