基礎科目・生物
DNAの構造と変性
6問H24・H27・H28・R1・R4・R6
DNA の塩基(A・T・G・C)の組み方、2本の鎖をつなぐ水素結合と鎖の中のホスホジエステル結合、熱変性と融解温度、塩基の割合の計算が出ます。
よく出る形
- DNAの熱変性について,結合の名前,紫外線の吸収の変化,融解温度を空欄に入れる
- 一方の鎖の塩基の割合から,相補鎖や同じ鎖の塩基の割合を求める
- DNA・RNAの構造や複製についての記述の正誤
- 毎回,求めるものが変わる(空欄・割合・正誤)。数字だけの入れ替えはほぼない
覚えること
- DNA はヌクレオチド(糖・リン酸・塩基)が長くつながった鎖が2本,逆向き(逆平行)に並んだ二重らせん
- 1本の鎖の中は,ヌクレオチドどうしがホスホジエステル結合(強い共有結合)でつながっている
- 2本の鎖は,内側の塩基どうしの水素結合(弱い結合)で結ばれている。糖とリン酸の主鎖は外側
- DNA の塩基は A(アデニン)・T(チミン)・G(グアニン)・C(シトシン)。RNA では T のかわりに U(ウラシル)
- ペアは A−T(水素結合2本)と G−C(水素結合3本)に決まっている(相補性)
- 二本鎖では A の数 = T の数,G の数 = C の数。だから A+G = T+C(シャルガフの規則)
- 熱や強アルカリで水素結合が切れて一本鎖になるのが変性。ホスホジエステル結合は切れない
- DNA の半分がほどける温度が融解温度。G−C が多いほど高い。ゆっくり冷やすと二重らせんに戻る
- 核酸は波長260 nm 付近の紫外線をよく吸収する。二本鎖がほどけると吸収が増える。280 nm 付近はタンパク質の吸収
- 複製は半保存的:2本の鎖がほどけ,それぞれが鋳型になる。新しい二本鎖は,もとの鎖1本と新しい鎖1本からなる
- DNA ポリメラーゼは,鋳型を写しながら新しい鎖を 5′→3′ の向きに伸ばす
- RNA の糖はリボース,DNA の糖はデオキシリボース。RNA は塩基にチミンのかわりにウラシルをもつ
解き方
- 塩基の割合の計算は,向かい合う塩基が同じ割合になることを使う
- 一方の鎖の G の割合 = 相補鎖の C の割合。A の割合 = 相補鎖の T の割合。1本の鎖の中では A+T+G+C = 100%
- 水素結合の数 = A−T 対の数 × 2 + G−C 対の数 × 3。一方の鎖の(G+C)の割合が,二本鎖全体の G−C 対の割合
- 例:一方の鎖で G 25%,A 15% → その鎖の C+T は 60%。相補鎖では C 25%,T 15% なので C+T = 40%,G+A = 60%
ひっかけ
- 「DNA の塩基はアデニン・シトシン・グアニン・ウラシル」は誤り(ウラシルは RNA)
- ジスルフィド結合はタンパク質の結合で,DNA にはない
- 融解温度を上げるのは G と C で,ウラシルではない
- 熱変性で切れるのは水素結合で,鎖の中のホスホジエステル結合は切れない
- 一方の鎖の G だけを G−C 対として数えない。C の向かいの G も G−C 対
- 新しい鎖が伸びる向きは 5′→3′ で,3′→5′ ではない。RNA の糖はデオキシリボースではなくリボース
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