固有振動数 想定問題 3
振動に関する次の(ア)~(エ)の記述について,それぞれの正誤の組合せとして,最も適切なものはどれか。
(ア)材料・断面・長さが同じはりでは,両端を固定したはりのほうが,一端を固定し他端を自由にした片持ちはりより,1次固有振動数が高い。
(イ)単振り子の糸の長さを4倍にすると,微小振動の周期は2倍になる。
(ウ)ばね質点系に粘性の減衰(速さに比例する抵抗)が加わると,自由振動の振幅は時間とともに小さくなり,振動数は減衰がない場合よりわずかに高くなる。
(エ)幅b,高さhの長方形断面(b>h)の単純支持はりを,短い辺hの向きにたわんで振動するように置くと,長い辺bの向きにたわんで振動するように置いた場合より1次固有振動数が高くなる。
アイウエ
解説
ポイント
はりの支え方,単振り子,減衰,はりの断面の向きと固有振動数の関係の正誤を問う問題です。
考え方と解き方
固有振動数は「硬さ」と「質量」で決まります。はりの硬さは EI で表され,支え方や断面の形も関わります。
ア:正しい。両端固定は片持ちより支えがしっかりしていて硬いので,1次固有振動数は高くなります。
イ:正しい。周期は 2π√(L/g) で,糸の長さを4倍にすると √4 = 2 倍です。質量にはよりません。
ウ:誤り。減衰があると振幅は小さくなりますが,振動数は ωn√(1 − ζ2) になり,減衰がない時より少し低くなります。
エ:誤り。たわむ向きの寸法の3乗で I が決まるので,短い辺 h の向きにたわむと I が小さくなり,振動数は低くなります。答えは ア ○,イ ○,ウ ×,エ ×
覚えておくこと
- 単振り子の周期 T = 2π√(L/g)。質量によらず,糸の長さ L を4倍にすると周期は2倍(テキスト・覚えること)
- はりは曲げにくさ EI(E はヤング率,I は断面二次モーメント)が大きいほど f が高い。支えがしっかりしているほど高い(両端固定 > 単純支持 > 片持ち)(テキスト・覚えること)
- 長方形断面の I は,たわむ向きの寸法の3乗に比例する(高さ h の向きにたわむなら bh3/12)。断面積が同じなら,たわむ向きに薄い形ほど f は低い(テキスト・覚えること)
- 減衰(速さに比例する抵抗)があると振幅は小さくなり,振動数は減衰がない時より少し低くなる:ωd = ωn√(1 − ζ2)(ζ は減衰比)(テキスト・覚えること)
類似する過去問:令和元年度(再試験) 基礎科目 I-3-5、平成28年度 基礎科目 I-3-5、平成29年度 基礎科目 I-3-6
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