トルクと歯車 想定問題 3
回転する物体に関する次の(ア)~(エ)の記述について,正しいものを○,誤っているものを×とするとき,最も適切な組合せはどれか。
(ア)質量と半径が同じとき,中身の詰まった一様な円盤の慣性モーメントは,質量が縁に集まった細い円環の慣性モーメントより大きい。
(イ)軸のまわりに回る物体の運動エネルギーは,角速度に比例する。
(ウ)トルクτを伝えながら角速度ωで回る軸が伝える動力(仕事率)は,τωで表される。
(エ)同じ円盤を静止から同じ角速度まで一定のトルクで加速するとき,加速にかける時間を半分にすると必要なトルクは2倍になるが,加速し終えたときの回転の運動エネルギーは変わらない。
アイウエ
解説
ポイント
慣性モーメントの大きさ,回転の運動エネルギー,動力の式などの正誤を問う問題です。
考え方と解き方
回転の式は,直線運動の m → I,v → ω,F → τ と読みかえると覚えやすいです。
ア:誤り。円環は質量が全部縁にあるので mr2,円盤は (1/2)mr2 です。大きいのは円環のほうで,記述は逆です。
イ:誤り。運動エネルギーは (1/2)Iω2 で,角速度の2乗に比例します。角速度が2倍ならエネルギーは4倍です。
ウ:正しい。直線運動の「力 × 速さ」にあたるのが「トルク × 角速度」で,動力は τω です。
エ:正しい。τ = Iα,α = ω ÷ 時間 なので,時間を半分にすると α もトルクも2倍です。加速し終えた時のエネルギー (1/2)Iω2 は,最後の角速度だけで決まるので変わりません。答えは ア ×,イ ×,ウ ○,エ ○
覚えておくこと
- 動力 P = τω。効率が 100% なら,入力と出力の動力は同じ(テキスト・覚えること)
- 回転の運動エネルギーは (1/2)Iω2。角速度の2乗に比例する(テキスト・覚えること)
- 中身の詰まった円盤は I = (1/2)mr2,細い円環は I = mr2(m は質量,r は半径)。質量が軸から遠いほど I は大きい(テキスト・覚えること)
- 同じ質量・半径なら,慣性モーメントが大きいのは円盤ではなく円環(テキスト・ひっかけ)
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