フックの法則とポアソン比 想定問題 2
ヤング率100 GPa,ポアソン比0.3の等方性線形弾性体のブロックがある。x方向に大きさ100 MPaの圧縮応力をかける。y方向の両側の面は変形しない剛い壁にすき間なく接していて,y方向には伸び縮みできない。z方向の面には何も触れておらず自由である。壁との摩擦は無視し,引張を正,圧縮を負とするとき,壁に押さえられてブロックに生じるy方向の垂直応力 σy と,x方向の垂直ひずみ εx の組合せとして,最も適切なものはどれか。
y方向の垂直応力 σyx方向の垂直ひずみ εx
解説
ポイント
壁で止められた向きの応力を,「ひずみが0」の条件から逆に求める問題です。
考え方と解き方
y 方向は壁で止められているので εy = 0,z 方向は何も触れていないので σz = 0 です。εy の式から σy を求め,εx の式に入れます。
条件:σx = −100 MPa,σz = 0,εy = 0
- εy = {σy − 0.3 × (−100 + 0)}/E = 0 より,σy + 30 = 0 で σy = −30 MPa(圧縮)
εx = {−100 − 0.3 × (−30 + 0)} ÷ 100,000 = (−100 + 9) ÷ 100,000 = −9.10×10−4
- 壁がなければ −1.00×10−3 なので,縮みは小さくなる(y 方向の圧縮が x 方向を広げる向きに働くため)。答えは ⑤
ほかの選択肢
①(0 MPa,−1.00×10−3):壁がない(y 方向も自由な)場合の値です。壁が広がりを止めるので,応力が生まれます。
②(+30 MPa):符号が逆です。壁は押し返すので,応力は圧縮(負)です。
③(−1.00×10−3):σy は正しいですが,εx に σy の効果を入れていません。
④(−1.09×10−3):σy は正しいですが,ν の項を引かずに足した値です。
覚えておくこと
- 伸び縮みできない向きはひずみ0,何も触れていない面は応力0。この条件を一般化フックの法則に入れて,残りを求める(テキスト・覚えること)
- 一般化フックの法則:εx = {σx − ν(σy + σz)}/E(y,z も同じ形)。ほかの方向の応力には「−ν」がつく(テキスト・覚えること)
- 圧縮は負の符号で式に入れる。符号を落とさない(テキスト・ひっかけ)
類似する過去問:平成25年度 基礎科目 I-3-1、令和7年度 基礎科目 I-1-4
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