数値解析の誤差と精度 想定問題 1
計算機で数値計算をするときに生じる誤差について述べた次の記述のうち,最も不適切なものはどれか。
解説
ポイント
丸め誤差・桁落ち・情報落ち・モデル化誤差の説明のうち,最も不適切なものを選ぶ問題です。
考え方と解き方
桁落ちは「近い数の引き算」,情報落ちは「大きさが極端に違う数の足し算」で起こります。この2つの説明を入れかえた記述がひっかけになります。
①:単精度より倍精度の方が持てる桁数が多く,丸め誤差は小さくなる。正しい
②:ほぼ等しい2数の差で有効桁が減るのは,桁落ちの説明。正しい
③:線形に置きかえたずれはモデル化誤差で,桁数を増やしても残る。正しい
④:ほぼ等しい大きさの2数の引き算で桁が減るのは桁落ちで,情報落ちの説明ではない。誤り
⑤:小さい数から先に足すと,大きな和に小さい数が消えるのを減らせる。正しい。答えは ④
ほかの選択肢
⑤:小さい数から先に足すのは,大きな和に小さい数が消える情報落ちを減らす基本の工夫です。
覚えておくこと
- 桁落ち:ほとんど同じ大きさの2数の引き算で,意味のある桁(有効桁)が減ること(テキスト・覚えること)
- 情報落ち:大きさが極端に違う2数の足し算で,小さい方が消えてしまうこと(テキスト・覚えること)
- 桁落ちと情報落ちの説明を入れかえない(近い数の引き算は桁落ち,大きさが極端に違う数の足し算は情報落ち)(テキスト・ひっかけ)
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