産業財産権と知的財産権 想定問題 3
特許制度及び実用新案制度の手続や要件に関する次の(ア)~(オ)の記述について,正しいものは○,誤っているものは×として,最も適切な組合せはどれか。
(ア)特許出願は,出願の日から1年6か月を経過すると,原則として,その内容が特許公報に掲載されて公開される。
(イ)特許出願をすると,出願人が何もしなくても特許庁による審査が自動的に始まるので,出願審査の請求という手続はない。
(ウ)同じ発明について異なる日に2つ以上の特許出願があったときは,出願の日に関係なく,先にその発明を完成させた者が特許を受けることができる。
(エ)実用新案登録出願は,新規性や進歩性などの中身の審査を受けずに,方式などの確認だけで登録される。
(オ)発明者が自ら学会で発表したため新規性を失った発明は,その後どのような手続をとっても特許を受けることはできない。
アイウエオ
解説
ポイント
特許・実用新案の出願から登録までの手続と要件の正誤を問う問題です。
考え方と解き方
出願公開,審査請求,先願主義,新規性喪失の例外,実用新案の無審査登録の5つを使います。
ア:正しい。出願から1年6か月たつと,出願の内容が公開されます(特許法第64条)。
イ:誤り。特許は,出願から3年以内に審査請求をしたものだけが審査されます(第48条の3)。「請求という手続はない」は誤りです。
ウ:誤り。日本は,先に出願した人が特許を受ける先願主義です(第39条)。先に発明した人ではありません。
エ:正しい。実用新案は,中身の審査をせず,方式などの確認だけで登録されます(実用新案法第14条第2項)。
オ:誤り。自分の発表で新規性を失っても,1年以内に出願して所定の手続をすれば,特許を受けられる場合があります(特許法第30条)。「どのような手続をとっても」は言い過ぎです。答えは ア ○,イ ×,ウ ×,エ ○,オ ×
覚えておくこと
- 特許の手続:出願から1年6か月で出願公開(第64条)。審査は出願から3年以内に審査請求をしたものだけ(第48条の3)(テキスト・覚えること)
- 先願主義(第39条):同じ発明は,先に出願した人が特許を受ける。先に発明した人ではない(テキスト・覚えること)
- 新規性喪失の例外(第30条):自分の発表などで新規性を失っても,1年以内に出願し,所定の手続をすれば,失わなかったものとして扱われる(テキスト・覚えること)
- 実用新案:中身の審査(実体審査)をせず,方式などの確認だけで登録される。権利を使う時は,実用新案技術評価書を示して警告する(テキスト・覚えること)
類似する過去問:令和元年度(再試験) 適性科目 II-8、平成28年度 適性科目 II-11
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