酸と塩基の強さ 想定問題 1
酸・塩基の性質と反応について述べた次の記述のうち,最も不適切なものはどれか。なお,温度は25℃とし,水溶液はいずれも薄いものとする。
解説
ポイント
酸・塩基の強さと,それを使った反応についての記述から,誤りを1つ選ぶ問題です。
考え方と解き方
酸の強さの順は,塩酸 > 酢酸 > 炭酸 > フェノールです。「弱い酸の塩 + 強い酸 → 弱い酸が出る」反応は,この順で向きが決まります。
- 塩の水溶液:強酸と弱塩基の塩(塩化アンモニウム)は弱い酸性,弱酸と強塩基の塩(酢酸ナトリウム)は弱い塩基性。①と⑤は正しい
- 強塩基と弱塩基:水酸化カリウムと水酸化バリウムは強塩基,アンモニアは弱塩基。②は正しい
- 炭酸カルシウム(弱酸の塩)+ 塩酸(強酸):CaCO3 + 2HCl → CaCl2 + H2O + CO2 で気体が出る。④は正しい
- 炭酸は酢酸より弱い酸。弱い酸で強い酸を追い出すことはできないので,CO2 を吹き込んでも酢酸は生じない。答えは ③
ほかの選択肢
⑤(弱い塩基性):「ちょうど中和したから中性」と思いこむと誤ります。酢酸ナトリウムは弱酸と強塩基の塩なので,塩基性です。
覚えておくこと
- 強い順:塩酸 > トリフルオロ酢酸 > クロロ酢酸 > フッ化水素酸 > 安息香酸 > 酢酸 > 炭酸 > フェノール > エタノール(テキスト・覚えること)
- 「弱酸の塩 + 強酸 → 弱酸が出る」:炭酸カルシウム + 塩酸で CO2 が出る。逆向き(弱い酸で強い酸を追い出す)は起きない(テキスト・覚えること)
- ちょうど中和したとき,強酸 + 弱塩基の塩は酸性,弱酸 + 強塩基の塩は塩基性(テキスト・覚えること)
- 炭酸は酢酸より弱い。酢酸ナトリウムに CO2 を吹き込んでも酢酸は出ない(テキスト・ひっかけ)
類似する過去問:令和4年度 基礎科目 I-4-1、平成30年度 基礎科目 I-4-2、平成23年度 基礎科目 I-4-1
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