コドンと突然変異 想定問題 2
ある遺伝子からできたmRNAの塩基配列の一部と,その翻訳に関係するコドンの表を次に示す。翻訳は左端のAUGから始まり,左から順に3塩基ずつ読まれる。この遺伝子に突然変異が起こり,mRNAの左端から数えて11番目の塩基Gが1つ欠失したとき,できるペプチドのアミノ酸配列として,最も適切なものはどれか。
mRNA:(左端)AUGAAAGCUUGGACUAGCUAA(右端)
もとのペプチド:Met-Lys-Ala-Trp-Thr-Ser
コドン表(必要なものだけ)
AUG:Met(開始) AAA:Lys GCU:Ala UGG:Trp ACU:Thr
AGC:Ser CUA:Leu GGA:Gly UAA:終止 UGA:終止
もとのペプチド:Met-Lys-Ala-Trp-Thr-Ser
コドン表(必要なものだけ)
AUG:Met(開始) AAA:Lys GCU:Ala UGG:Trp ACU:Thr
AGC:Ser CUA:Leu GGA:Gly UAA:終止 UGA:終止
解説
ポイント
1塩基の欠失でできるペプチドを,コドン表を使って求める問題です。
考え方と解き方
1塩基が抜けると,そこから先の区切りが1つずれます。ずれた先に終止コドンが出ると,合成はそこで止まります。
- もとの配列を3つずつ区切る:AUG/AAA/GCU/UGG/ACU/AGC/UAA
- 11番目の塩基は,4つめのコドン UGG の真ん中の G
- これを除くと AUGAAAGCUUGACUAGCUAA。区切り直すと AUG/AAA/GCU/UGA/CUA/GCU/AA
- 4つめが UGA(終止コドン)なので,ここで合成が止まる。ペプチドは Met-Lys-Ala。答えは ②
ほかの選択肢
③:Trp が1つ抜けただけの配列で,3塩基(1コドン)を欠失したときの答えです。1塩基では読み枠がずれます。
④:UGA を終止コドンと見ず,その先の CUA と GCU まで読んだ答えです。
⑤:10番目の U を除いた答えです。数える位置が1つずれると読み枠が変わり,終止コドンが出ません。
覚えておくこと
- 64通りのうち61通りがアミノ酸を指定し,3通り(UAA・UAG・UGA)は終わりを示す終止コドン(テキスト・覚えること)
- 挿入・欠失:塩基の数が3の倍数でないと,3つずつの区切り(読み枠)がそこから先すべてずれる(フレームシフト)。3の倍数なら読み枠はずれない(テキスト・覚えること)
- mRNA は左端の AUG から3塩基ずつ区切って読む。欠失・挿入があれば,変えたあとの配列を書いて区切り直す(テキスト・解き方)
- 区切り直して終止コドンが出たら,そこまでがペプチド。表で1つずつアミノ酸に直す(テキスト・解き方)
類似する過去問:令和3年度 基礎科目 I-4-6、令和元年度(再試験) 基礎科目 I-4-5
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