コドンと突然変異 想定問題 1
DNAの塩基配列が変わることで起こる遺伝子突然変異には,置換・挿入・欠失などがある。これらの変異とその影響についての次の記述のうち,最も不適切なものはどれか。
解説
ポイント
置換・挿入・欠失という遺伝子突然変異の種類と,タンパク質への影響について,不適切な記述を選ぶ問題です。
考え方と解き方
置換は呼び名が3つ,挿入・欠失は3の倍数かどうかで影響が決まります。
①:1塩基の欠失でフレームシフトが起き,後ろのアミノ酸がほとんど変わるので,適切
②:3塩基の欠失なら読み枠はずれないので,適切
③:鎌状赤血球貧血症は1塩基の置換でグルタミン酸がバリンに変わったものなので,適切
④:縮重のため,置換してもアミノ酸が変わらないことがあるので,適切
⑤:終止コドンに変わる置換はナンセンス突然変異。ミスセンスは別のアミノ酸に変わるものなので,不適切。答えは ⑤
覚えておくこと
- 置換の呼び名:別のアミノ酸に変わる=ミスセンス,終止コドンに変わる=ナンセンス(そこで合成が止まる),同じアミノ酸のまま=同義置換(サイレント)(テキスト・覚えること)
- 挿入・欠失:塩基の数が3の倍数でないと,3つずつの区切り(読み枠)がそこから先すべてずれる(フレームシフト)。3の倍数なら読み枠はずれない(テキスト・覚えること)
- 鎌状赤血球貧血症:1塩基の置換(mRNA では GAG → GUG)で,ヘモグロビンのグルタミン酸がバリンに変わったもの(テキスト・覚えること)
- 終止コドンに変わる置換は,ミスセンスや中立ではなくナンセンス突然変異(テキスト・ひっかけ)
類似する過去問:令和3年度 基礎科目 I-4-6
テキスト「コドンと突然変異」を読む