アミノ酸の構造と性質 想定問題 1
アミノ酸の側鎖と性質に関する次の記述の,【 】に入る語句の組合せとして,最も適切なものはどれか。
タンパク質をつくるアミノ酸の性質は,主に側鎖によって決まる。側鎖にベンゼン環などの環状の構造をもつフェニルアラニン,チロシン,トリプトファンは【ア】アミノ酸とよばれる。このうちトリプトファンとチロシンは,波長【イ】nm付近の紫外線をよく吸収するので,この波長の吸収はタンパク質の濃度を測る目安に使われる。システインの側鎖にある【ウ】どうしが酸化されて結びつくと,ジスルフィド結合ができる。一方,【エ】も側鎖に硫黄を含むが,硫黄に炭素が結合しているため,ジスルフィド結合はつくらない。
アイウエ
解説
ポイント
アミノ酸の側鎖による呼び名,タンパク質の紫外線の吸収,硫黄を含むアミノ酸の違いを問う問題です。
考え方と解き方
アミノ酸の性質と呼び名は,側鎖の形で決まります。
ア:ベンゼン環などの芳香環をもつので芳香族です。炭素の鎖だけのもの(バリンなど)が脂肪族です。
イ:タンパク質の濃度を測る目安の吸収は,トリプトファンとチロシンによる280 nm 付近です。260 nm は核酸の吸収の波長です。
ウ:ジスルフィド結合は,2つの −SH から水素がとれてできます。−OH はセリンなどがもつヒドロキシ基です。
エ:硫黄を含むのにS−S結合をつくらないのはメチオニンです(硫黄が炭素にはさまれ,−SH がない)。プロリンは硫黄を含みません。答えは ア 芳香族,イ 280,ウ −SH,エ メチオニン
覚えておくこと
- フェニルアラニン,チロシン,トリプトファンは芳香族アミノ酸(側鎖にベンゼン環などの芳香環)(テキスト・覚えること)
- タンパク質の濃度を測る目安の吸収は280 nm 付近(トリプトファン・チロシンによる)(テキスト・覚えること)
- システインとメチオニンは硫黄(S)を含む。ジスルフィド結合(S−S)をつくるのはシステインの −SH どうしで,メチオニンはつくらない(テキスト・覚えること)
- 280 nm はタンパク質の濃度の目安,260 nm は核酸(DNA・RNA)の吸収の波長(テキスト・ひっかけ)
類似する過去問:令和3年度 基礎科目 I-4-5、平成29年度 基礎科目 I-4-5
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