金属の腐食と不働態
解説
ポイント
金属の腐食の基本と,さびにくくなる仕組み(不働態)を問う問題です。
考え方と解き方
腐食は,金属が水や酸素と電気化学的に反応して,溶けたりさびたりする現象です。
表面に薄くて緻密な酸化物の膜ができて反応が止まるのが不働態です。
①:アルミニウムは空気中で表面に酸化アルミニウムの膜ができ,不働態になります。正しいです
②:ステンレス鋼の主な添加元素は銅ではなくクロム(約10.5%以上)です
③:化学反応は温度が高いほど速いので,腐食の速さも温度に左右されます
④:孔食やすきま腐食,粒界腐食のように,局所的に進む腐食があります
⑤:力で表面がすり減るのは摩耗やエロージョンで,腐食ではありません。答えは ①
ほかの選択肢
②(銅5%):元素も数字もちがいます。ステンレスはクロムの酸化皮膜で守られており,クロムが鍵です。
④(均一):むしろ局所腐食の方が見つけにくく,穴があいて危険です。
覚えておくこと
- 不働態をつくる代表はアルミニウム,クロム(ステンレス),チタン
- ステンレス鋼=鉄+クロム約10.5%以上。クロムの酸化皮膜がさびを防ぐ
- 腐食は化学反応なので温度で速くなる。局所腐食(孔食・すきま腐食・粒界腐食)もある
出典:令和5年度 技術士第一次試験 基礎科目 I-4-4(公益社団法人日本技術士会) ジャンル:化学・材料