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令和5年度・基礎科目 I-3-1

下三角行列の逆行列

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解説

ポイント

下三角行列の逆行列を,選択肢を掛けて確かめて選ぶ問題です。

考え方と解き方

逆行列は,もとの行列に掛けると単位行列(対角が1,ほかが0)になる行列です。

行列の掛け算の i行j列は,左の i行と右の j列を順に掛けて足したものです。

  • A は対角より上が0の下三角行列なので,逆行列も下三角です。上三角の③は外れます
  • ④を X として A×X を計算します。X の列は,1列目 (1,−a,ac−b),2列目 (0,1,−c),3列目 (0,0,1)
  • 1行目:A の1行目が (1,0,0) なので,X の1行目そのまま (1,0,0)
  • 2行1列:a×1+1×(−a)+0=0。2行2列:1。2行3列:0
3行1列:b×1+c×(−a)+1×(ac−b)=b−ac+ac−b=0
  • 3行2列:c×1+1×(−c)=0。3行3列:1
  • 単位行列になりました。答えは ④

ほかの選択肢

①(ac+b):3行1列が b−ac+ac+b=2b となり,0になりません。角の成分の補正の符号がちがいます。

②・⑤(2行目が a):2行1列が a+a=2a となり,0になりません。対角のすぐ下は符号が逆になります。

覚えておくこと

  • 逆行列を選ぶ問題は,候補を掛けて単位行列になるかで確かめる
  • 下三角行列の逆行列も下三角。対角が1なら,対角のすぐ下の成分は符号が逆になる
  • 角の成分には ac−b のように,2段ぶんの打ち消しの補正が入る

出典:令和5年度 技術士第一次試験 基礎科目 I-3-1(公益社団法人日本技術士会) ジャンル:数学