数値解析の精度向上
解説
ポイント
数値解析の精度を上げる方法の中に,かえって精度を下げてしまうものが混ざっているのを見つける問題です。
考え方と解き方
「細かく」「高次」「倍精度」は精度が上がる側,「緩める」「粗く」は精度が下がる側です。
①:単精度(約 7桁)から倍精度(約 16桁)にすると丸め誤差が小さくなります。適切です。
②:高次要素は要素の中の変化を 2次式などで表すので,同じ分割数でも精度が上がります。適切です。
③:つぶれた・ゆがんだ要素は誤差の原因になるので,ゆがみを避けるのは適切です。
④:収束判定の条件を緩めると,答えに十分近づく前に計算をやめてしまいます。時間は減りますが精度は下がります。不適切です。
⑤:変化の大きい場所を細かく分けると,その部分を正確に表せます。適切です。答えは ④
覚えておくこと
- 丸め誤差:決まった桁数でしか数を持てないために出る誤差。倍精度にすると小さくなる
- 有限要素法の精度:要素を細かく,形を整え(ゆがみを避け),高次要素を使うと上がる
- 反復計算の収束判定:条件を厳しくすると精度は上がるが時間がかかる。緩めるとその逆
出典:令和4年度 技術士第一次試験 基礎科目 I-3-3(公益社団法人日本技術士会) ジャンル:数学