基礎科目・力学
材料の性質と引張試験
3問H29・R4・R5
引張試験の言葉(伸び・弾性・塑性・引張強さ)と、疲労・クリープ・応力集中など金属の基本的な性質の空欄補充です。
よく出る形
- 引張試験の文の空欄(伸び・弾性・塑性・引張強さ)。ほぼ同じ文が出る
- 金属材料の性質の空欄(疲労・クリープ・縦弾性係数・応力集中)
- 引張試験の文は,定番の形で出る。金属の性質の問題は,年ごとに問われる言葉が変わる
覚えること
- 引張試験では「荷重−伸び線図」を描く。荷重と組にするのは伸び,応力と組にするのはひずみ
- 応力 = 荷重 ÷ もとの断面積(公称応力)。ひずみ = 伸び ÷ もとの長さ
- 弾性:力を取り除くと完全に元に戻る性質
- 塑性:割れたりはしないが,力を取り除いても元に戻らない性質
- 延性:切れずに長く伸びられる度合い
- 脆性:ほとんど塑性変形せず,くびれもできないまま,もろく壊れる性質(鋳鉄・ガラスなど)
- 引張強さ:最大荷重をもとの断面積で割った値(公称応力の最大値)
- 降伏点がはっきりしない材料(アルミニウム合金など)は,0.2%の永久ひずみが残る応力(0.2%耐力)を降伏点の代わりに使う
- くびれの後は,公称応力は下がるが,実際の断面積で割る真応力は一般に増え続ける
- 加工硬化:塑性変形が進むほど,変形に必要な応力が増える現象
- ポアソン比:横のひずみと縦のひずみの比の大きさ。金属はおよそ0.3
- 疲労:小さな力でも何度も繰り返すと壊れること。平均応力が引張側ほど,少ない回数で壊れる
- S-N曲線(応力振幅と,壊れるまでの繰り返し数):鋼はある振幅より下でほぼ水平になる。この応力が,何回繰り返しても壊れない応力の上限(疲労限度)
- クリープ:一定の荷重をかけ続けると,時間とともにひずみが増えること。高温で目立つ
- 縦弾性係数(ヤング率)E が大きいほど変形しにくい(ε = σ/E)
- 穴や段差など形が急に変わる所では応力集中が起き,公称応力より大きな応力が出る。相当応力(von Mises 相当応力)も大きくなる。応力集中係数 = 最大の応力 ÷ 公称応力
解き方
- 空欄ごとに,上の言葉の意味と文を照らし合わせる
- 確かな空欄から,選択肢を消していく
- 例:「荷重を除いたとき完全に復元する性質を イ,復元しない性質を ウ」なら,イは弾性,ウは塑性
- 数値例:E = 200 GPa(= 200,000 MPa)の鋼に 100 MPa の応力なら,ε = 100 ÷ 200,000 = 0.0005。E が半分の 100 GPa なら,ε は2倍の 0.001
ひっかけ
- 弾性と塑性を逆にしない
- 「復元しない性質」を延性としない(延性は伸びる度合い)
- 最大荷重のときの応力を「疲労限度」としない(正しくは引張強さ)
- クリープは,引張強さの大きい材料や低い温度で起きる,としない(高温で目立つ)
- 縦弾性係数が大きいほどよく伸びる,としない(変形しにくい)
- 脆性材料が大きくくびれて伸びる,としない(ほとんど伸びずに壊れる)
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平成に出た同じテーマ(1問)
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- 平成29年度引張試験と材料の機械的特性