差分とニュートン法 想定問題 3
差分近似の誤差に関する次の文章の,【ア】~【ウ】に入る語句・数値の組合せとして,最も適切なものはどれか。
なめらかな関数f(x)のテイラー展開 f(x±h)=f(x)±hf′(x)+(h2/2)f″(x)±(h3/6)f‴(x)+… を使って差分近似の誤差(打切り誤差)を調べる。前進差分 (f(x+h)-f(x))/h とf′(x)との差は,hが小さいときhの【ア】乗にほぼ比例する。一方,中心差分 (f(x+h)-f(x-h))/(2h) では,h2の項が打ち消し合うため,誤差はhの【イ】乗にほぼ比例する。したがって,格子幅hを半分にすると,中心差分の誤差はおよそ【ウ】倍になる。
アイウ
解説
ポイント
前進差分と中心差分の誤差が,格子の幅 h の何乗に比例するかを問う問題です。
考え方と解き方
テイラー展開で,差分の式と本当の傾き f′ とのずれ(誤差)の先頭の項を見ます。
ア:前進差分は f′+(h/2)f″+… となります。f′ とのずれの先頭は (h/2)f″ なので,誤差は h の1乗に比例します(1次精度)。
イ:中心差分は,h2 の項が打ち消し合って f′+(h2/6)f‴+… となります。誤差は h の2乗に比例します(2次精度)。
ウ:h を半分にすると,h2 は (1/2)2=1/4 になります。中心差分の誤差はおよそ1/4倍です。答えは ア 1,イ 2,ウ 1/4
覚えておくこと
- 精度の次数:前進差分・後退差分は1次精度(誤差が Δ の1乗に比例),中心差分は2次精度(誤差が Δ2 に比例)(テキスト・覚えること)
- Δ を半分にすると,誤差は1次精度で約1/2,2次精度で約1/4(テキスト・覚えること)
- テイラー展開 f(x±h)=f(x)±hf′(x)+(h2/2)f″(x)±…。前進差分の誤差の先頭は (h/2)f″。中心差分は h2 の項が打ち消し合い,先頭は (h2/6)f‴(テキスト・覚えること)
- 中心差分を1次精度にしない(2次精度)(テキスト・ひっかけ)
類似する過去問:令和4年度 基礎科目 I-3-1、平成26年度 基礎科目 I-3-3
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