研究倫理と研究不正 想定問題 1
文部科学省「研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン」(平成26年8月26日 文部科学大臣決定)は,対象とする不正行為(特定不正行為)を次のように定めている。【ア】~【エ】に入る語句の組合せとして,最も適切なものはどれか。
対象とする不正行為は,【ア】又は研究者としてわきまえるべき基本的な注意義務を著しく怠ったことによる,投稿論文など発表された研究成果の中に示されたデータや調査結果等の捏造,改ざん及び盗用である。
・捏造:【イ】データ,研究結果等を作成すること。
・改ざん:研究資料・機器・過程を変更する操作を行い,データ,研究活動によって得られた結果等を【ウ】ものに加工すること。
・盗用:他の研究者のアイディア,分析・解析方法,データ,研究結果,論文又は用語を当該研究者の了解又は【エ】なく流用すること。
アイウエ
解説
ポイント
文部科学省ガイドラインが定める特定不正行為(捏造・改ざん・盗用)の言葉を埋める問題です。
考え方と解き方
捏造はないものを作る,改ざんは書き換える,盗用は他人の成果を無断で使う,という意味から考えます。
ア:「又は…注意義務を著しく怠った」と並ぶので,わざと,という意味の「故意」です。「過失」だと後ろの内容と重なり,意味が通りません。
イ:捏造は,実際には「存在しない」データを作ることです。「再現できない」データは,それだけでは不正とは限りません。
ウ:改ざんは,結果を「真正でない」(本当でない)ものに加工することです。
エ:盗用は,相手の了解も「適切な表示」(出典を示すこと)もなく使うことです。お金を払ったかどうかは定義の要素ではありません。答えは ア 故意,イ 存在しない,ウ 真正でない,エ 適切な表示
覚えておくこと
- 特定不正行為(FFP):捏造(ないデータを作る),改ざん(データを都合よく書き換え,真正でないものにする),盗用(他人のアイディアや文章を了解や適切な表示なく使う)(テキスト・覚えること)
- 対象は,故意か,研究者としてわきまえるべき基本的な注意義務を著しく怠ったことによるもの(文部科学省ガイドライン,平成26年)(テキスト・覚えること)
- 正しい方法で研究して,結果が誤りだっただけなら不正ではない(テキスト・覚えること)
類似する過去問:平成26年度 適性科目 II-3、令和元年度(再試験) 適性科目 II-10、平成28年度 適性科目 II-4
テキスト「研究倫理と研究不正」を読む