CO2排出量の計算 想定問題 1
架空の国Xについて,ある年の一次エネルギー国内供給の内訳を下に示す。燃料の燃焼にともなって出るCO2(エネルギー起源CO2)は,この年におよそ何Mt-CO2か。下の条件を使って計算し,最も適切なものを選べ。
内訳:石炭 4,000PJ,石油 6,500PJ,天然ガス 4,000PJ,原子力 800PJ,水力 700PJ,再生可能エネルギー(水力を除く)1,500PJ。石油のうち1,200PJは,プラスチックの原料など燃やさずに使われる分(非エネルギー利用)で,CO2の計算には入れない。
1TJ当たりに出る炭素の重さ(炭素排出係数)は,石炭24.5t,石油19.0t,天然ガス13.9tとする。燃えた炭素はすべてCO2になるものとし,原子量はC=12,O=16とする。1PJ=1,000TJ,1Mt=106tである。
解説
ポイント
燃料ごとのエネルギー量から,エネルギー起源CO2の排出量を求める問題です。
考え方と解き方
燃える化石燃料の炭素の量を出し,最後に 44/12 を掛けてCO2の重さに直します。
- 原子力・水力・再エネは数えない。石油は 6,500 − 1,200 = 5,300PJ
石炭:4,000,000TJ × 24.5 = 98.0Mt-C
- 石油:5,300,000TJ × 19.0 = 100.7Mt-C。天然ガス:4,000,000TJ × 13.9 = 55.6Mt-C
- 炭素の合計:98.0 + 100.7 + 55.6 = 254.3Mt-C
- CO2に直す:254.3 × 44/12 ≒ 932Mt-CO2。答えは ④ 約930
ほかの選択肢
①(約70):12/44 を掛けた値です(254.3 × 12/44 ≒ 69)。掛けるのは 44/12 です。
②(約250):炭素換算のままで,44/12 を掛け忘れた値です。
③(約360):石炭の分だけ(98.0 × 44/12 ≒ 359)を数えた値です。
⑤(約1,020):石油の非エネルギー利用1,200PJを引かなかった値です。
覚えておくこと
- プラスチックの原料など燃やさない使い方(非エネルギー利用)は差し引く(テキスト・覚えること)
- 炭素12tが燃えるとCO244t。炭素の量 × 44/12(約3.67倍)= CO2の量。逆向き(CO2から炭素)は × 12/44(テキスト・覚えること)
- 44/12 を掛け忘れて,炭素換算の値(Mt-C のまま)を選ばない(テキスト・ひっかけ)
類似する過去問:令和元年度 基礎科目 I-5-4
テキスト「CO2排出量の計算」を読む