金属の強さと壊れ方 想定問題 3
次の(ア)~(エ)は,高温・低温やくり返し荷重のもとでの金属の強度について述べたものである。正誤の組合せとして,最も適切なものはどれか。
(ア)クリープとは,高温で一定の荷重をかけ続けたとき,時間とともにひずみが少しずつ増えていく現象である。
(イ)部材に切り欠きや穴があると,そのまわりに応力が集中するが,くり返し荷重に対する疲労強度には影響しない。
(ウ)体心立方のフェライト鋼は,温度が下がるとじん性が急に低下することがあるが,面心立方のアルミニウム合金では,このような低温脆性は起こりにくい。
(エ)疲労限度とは,1回の荷重で材料が破断するときの応力のことで,引張強さと同じ値である。
アイウエ
解説
ポイント
クリープ,応力集中,低温脆性,疲労限度についての記述の正誤を問う問題です。
考え方と解き方
高温・低温やくり返しの力のもとでの,金属の強さの用語を確かめます。
ア:正しい。高温で一定の荷重をかけ続けると,時間とともにひずみが増えていくのがクリープです。ボイラーやタービンなど,高温の機械で問題になります。
イ:誤り。切り欠きや穴のまわりに応力が集中すると,そこから疲労の亀裂が始まりやすく,疲労強度は下がります。
ウ:正しい。低温脆性は,体心立方の鋼で起こりやすく,面心立方のアルミニウム合金では起こりにくいです。
エ:誤り。疲労限度は,くり返しても壊れない応力の上限です。引張強さ(1回で壊れる応力)より小さな,別の値です。答えは ア 正,イ 誤,ウ 正,エ 誤
覚えておくこと
- クリープ:高温で一定の荷重をかけ続けると,時間とともにひずみが少しずつ増える現象(テキスト・覚えること)
- 応力集中:切り欠き・穴・傷などの形が急に変わるところで,局部的に応力が大きくなること。疲労の亀裂の出発点になり,疲労強度は下がる(テキスト・覚えること)
- 低温脆性:温度が下がるとじん性が急に落ちる性質。体心立方の鋼で起こりやすく,面心立方のアルミニウム合金などでは起こりにくい(テキスト・覚えること)
- 疲労限度:その応力より小さければ,何回くり返しても疲労破壊しない応力の上限。引張強さよりかなり小さい(テキスト・覚えること)
類似する過去問:令和7年度 基礎科目 I-4-3、平成24年度 基礎科目 I-4-3
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