組換えDNA技術
解説
ポイント
組換えDNA技術の基本(PCR,ライブラリー,制限酵素,電気泳動)について,正しい記述を選ぶ問題です。
考え方と解き方
ゲノムライブラリーはその生物の遺伝子を丸ごと含み,cDNAライブラリーはその組織で働いている(mRNAになっている)遺伝子だけを含みます。
PCR は1回で2倍,DNA はマイナスに帯電,制限酵素で切れる位置は配列しだいです。
①:大腸菌でのヒトインスリン合成の成功は1970年代後半で,1982年に医薬品になりました。
②:PCR は毎回2倍なので,30回で 230≒10億倍です。
③:その組織で発現していない遺伝子は mRNA がないので,cDNAライブラリーには入りません。正しい記述です。
④:6塩基の配列は平均すると 46=4096 塩基対に1回現れますが,実際の断片の長さはばらばらです。
⑤:DNA はリン酸基でマイナスに帯電しているので,陽極(+)に向かって動きます。答えは ③
ほかの選択肢
④(46 塩基対):「平均の長さ」としては合っている数なので,「正確に」の一語で誤りになるひっかけです。
覚えておくこと
- ゲノムライブラリー=全部の遺伝子。cDNAライブラリー=その組織で発現している遺伝子だけ(イントロンも含まない)
- PCR は n 回で 2n 倍
- DNA はマイナスの電気を帯び,電気泳動では陽極へ動く。小さい断片ほど速い
出典:令和元年度(再試験) 技術士第一次試験 基礎科目 I-4-6(公益社団法人日本技術士会) ジャンル:生物