PDCA・品質管理 想定問題 2
計数値抜取検査で,大きなロットから製品を10個ランダムに抜き取り,不適合品が1個もなければロットを合格,1個以上あれば不合格とする。不適合品率1%のロットは合格させたい「よいロット」,不適合品率10%のロットは不合格にしたい「悪いロット」とする。抜き取る1個1個が不適合品である確率はロットの不適合品率に等しく,互いに独立とみなすとき,この検査の生産者危険と消費者危険の組合せとして,最も適切なものはどれか。必要であれば,0.9910≒0.904,0.9010≒0.349 を用いてよい。
生産者危険消費者危険
解説
ポイント
抜取検査の生産者危険と消費者危険を,言葉の意味から式にして計算する問題です。
考え方と解き方
10個とも適合品のときだけ合格です。1個が適合品の確率を q とすると,合格の確率は q10 です。
生産者危険はよいロットが落ちる確率,消費者危険は悪いロットが通る確率です。
- よいロット(不適合品率1%):1個が適合品の確率は 0.99。合格の確率は 0.9910 ≒ 0.904
- 生産者危険は「よいロットが不合格になる確率」なので,1 − 0.904 ≒ 約0.10
- 悪いロット(不適合品率10%):1個が適合品の確率は 0.90。合格の確率は 0.9010 ≒ 0.349
- 消費者危険は「悪いロットが合格になる確率」なので,そのまま 約0.35。答えは ⑤ 約0.10,約0.35
ほかの選択肢
①(約0.35,約0.10):生産者危険と消費者危険を入れかえた値です。よいロットが不合格になるのが生産者危険です。
②(約0.90):よいロットが「合格する」確率です。生産者危険は不合格になる確率なので,1から引きます。
③(約0.65):悪いロットが「不合格になる」確率(1 − 0.349)です。消費者危険は合格してしまう確率です。
④(約0.01,約0.10):ロットの不適合品率(1%,10%)そのものです。10個をまとめて見るので,合格・不合格の確率は不適合品率とはちがう値になります。
覚えておくこと
- 生産者危険:よいロットなのに不合格にしてしまう確率(作る側が損をする)(テキスト・覚えること)
- 消費者危険:悪いロットなのに合格にしてしまう確率(使う側が損をする)(テキスト・覚えること)
- 抜取検査の計算:1個が適合品の確率を q とすると,n 個すべて適合品の確率は qn。よいロットの不合格が生産者危険,悪いロットの合格が消費者危険(テキスト・解き方)
- 生産者危険は「合格する確率」ではなく「不合格にする確率」。1から引くのを忘れない(テキスト・ひっかけ)
類似する過去問:平成26年度 基礎科目 I-1-3、平成28年度 基礎科目 I-1-2
テキスト「PDCA・品質管理」を読む